天の采配2 02


あり


(あぁっもうイきたい…っ皆の前で腰ガクガクさせながら精液出してイってしまいたい…っ)

今でもこんなに気持ちいいのに、イったらどれだけ強い快感に襲われるのだろう。駄目だ、声を我慢できる気がしない。高まる絶頂感に、俺は一度ローターを止めようとした。しかしつまみが止める方に回らない。試行錯誤しているうちに焦って、逆に振動を強める方へ回してしまった。

ヴーーーーーーーッ!

(〜〜ッあぁぁんっ! ひぁあっやっあんっ…あッあッとまらないっ…あんッだめっ、らめぇっ)

つまみが馬鹿になってしまったらしく止めることができない。強く小刻みな振動で敏感なカリを激しく刺激される。

「おい、何か変な音がしないか」

恐ろしい言葉が聞こえた。

「ん? ……確かに何か聞こえるな」
「バイブ音みたいな」

さぁっと血の気が引いた。必死に止めようとするがやはり上手くいかない。

「そちらの方から聞こえるな。会議中は電源を切るのが当然のマナーだろうに、よりによって生徒会がスマホで遊んででもいたのか」

俺の斜め前に座っていた天敵、宮崎がこちらを睨んでくる。

(っ見られて……っああッ…駄目だ、かくさなきゃっ…でもどこにっ…あんッ…)

隠す場所なんてどこにもなく、絶望的な状況と思われた。後から考えれば電池を抜けばよかったのだが、焦りと快感に冒されていた俺の頭に浮かんだただ一つの案は恐ろしく淫らなものだった。
それを想像した瞬間体がゾクッとして息が上がる。
無理だ――でもやらなきゃバレてしまう。バレないためだ、仕方ないんだ――。
熱に浮かされながら俺はジャージに手を突っ込んでちんこからローターを剥ぎ取ると――アナルの中に無理やりねじ込んだ。

ぬぷ、ずぷっぐりゅっ…

(あああぁーっ! あひっんっあッすごっあんっイくッあぁんっ!)

そこに何かを挿れるなんてもちろん初めてだった。なのに、震えるローターで狭い内壁を擦られまくって、俺は信じられないほど強烈な快感を覚え。

「っあッ…はぁっ」

手で口を覆ってはいても鼻にかかった声が漏れてしまう。
完全にバレた――と言い切れなかったのは、俺がローターを挿入したのと同じタイミングで、隣の夏目が口を開いたから。

「あーごめん、俺のスマホだった」

スマホを取り出しながらへらりと笑う。

「逆ナンしてきたナースと一回やったら、メールや電話がしつこくてさ。彼女気取りされて困ってたんだよね」
「ゲスな……副会長ともあろう者が風紀を乱す発言をするな」
「そう言われてもな。不純異性交遊禁止なんて校則はないし、そもそも校外のことだから口出される謂れはないと思うけど」
「校則の問題ではない。お前のそういう態度が――」

夏目の過激な発言と、かねてより生徒会との不仲が知られている風紀委員長とのやり合いに、必然的に注目が集まる。俺の異常に気づいた者はいなかった、と思いたい。どうやら夏目の下半身のだらしなさと見ず知らずのナースに救われたらしい。
しかしローターは未だに強く振動し続けアナルの粘膜を犯し続けている。

ヴィィィ……ぐり、ぐり…、ヴーー…ぐりゅ、ぐりゅっ…

(あッあッあんっあんっ…すごい、なか擦れてっ…駄目だ、あッぁんっ腰、動いてしまう…っあッはぁはぁっ…)

アナルがこんなに感じるなんて知らなかった。勝手に腰がびくつき、そのたびに中のローターが動いて更に内壁を叩かれる。全身に蕩けるような快感が走って、俺は手の甲を噛む。

「二人ともそれくらいに。副会長、電源はしっかり切ってください。議題に戻りましょう」

そうしている間に冷静沈着な議長が仲裁に入り、言い合いは終わった。もう今日は議題など後回しでいいから早く終わって欲しいと、完璧な生徒会長らしからぬことを願ってしまう。しかし思い通りにいくはずもなく。

「では会長、次の生徒総会に提出する議案についてお願いします」
「……っ!」

視線が、再び俺に集まった。

びくっびくっ、びくんっ きゅうっきゅんっきゅんっ

(はぁっあぁんっ見られてっ…あッあッはぁっ)

アナルが激しく収縮しローターを締め付ける。それによって一際強く性感帯を押し潰されて、イったときみたいな官能が下半身に広がった。

「会長? どうかしましたか」
「っ、いや、何でもない…っ」

とにかく自分の仕事はこなさなければいけないと、俺は喘ぎそうになるのを必死で堪えながら議案について話し始める。

「まず、はぁっ…寮の規則の改定について…っ」

(あぁっすごい…っみんなに見られて…アナルにローター咥えこんでるいやらしい姿、見てくれてるっ…あッ駄目、おかしくなる…っ)

視線は今の俺にとって愛撫にも等しかった。一つ一つが体を撫で回し、ちんこを扱き、アナルを抉ってくる。
有能な委員長達は俺の変態的な性癖に付き合わされていることなど知る由もなく、発情した俺を見て俺の声を聞いている。
ああ、このまま全てを捨ててでも本能のままに喘いで淫らな姿を晒してしまいたい。そんな恐ろしい妄想が脳裏を過る。

「…これまでは共同スペースにおいて限られた時間のみ可能だったが、はぁっ、効率が悪く、今後は…っぁっ」

熱に浮かされながら何とか進めていったが、不意に宮崎の冷徹な目と目が合ってしまった瞬間、背筋に甘い痺れが走って声が漏れてしまった。

ヴィィィィ…! ぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっ

(あぁあーっ…声、聞かれた…っ! んっあひっだめっいくっいくっ…! みんなが見てる前で、アナルでイくっ…あんっあんあんっ、あぁあんっ!)

びくっびくっびくんっ びゅっビュクッビュルッビュルッ

性感帯を直接押し潰されているような、脳まで冒されてしまいそうな快感だった。片手で喘ぎが漏れないよう口を覆い、片手でびくつく腰を押さえつけながら、俺はアナルだけでイってしまった。

「会長……?」

部屋の中がにわかにざわつく。今度こそ本当にバレてしまったかもしれない。恐ろしい事態だというのに俺の体の熱は引くどころか更に燃え上がってアナルがきゅうきゅうひくついていた。

(〜〜っ、もっや、イったのに、あぁっあひっ止まらなっ…あッあんっ)

「っ、はぁ…はぁっ、すまない、やはり体調が悪いようだ…。夏目、代わってくれないか」
「了解。大丈夫? もっと早く言ってくれればよかったのに」
「ん…頼む」

イっても関係なしに振動し続けるローターに苛まれながら、俺は滅多に下げない頭を下げた。今日は随分と夏目に助けられている。元々だらしなく見えて能力は高い奴だったが、そのいい加減さまで含めて殊更頼もしく見えた。

「……会長、具合が悪いなら保健室連れて行こうか」
「あ、それなら保健委員長の俺が連れて行きますよ」
「はぁっ…大丈夫だ、座っていれば治る」

(あぁ…もう駄目、見られると…っあッあッ)

委員長達に気遣われ、純粋に心配させてしまったことに罪悪感を抱きつつ、注目されていることがそのまま快感に変わって興奮する。

ヴーーーーー…

(あぁ…っおかしくなる…)

イってより敏感になり、快感でトロトロに蕩けたアナルを無機質な玩具が犯し続ける。
こんな小さなローターでこれほど感じてしまうなら、もっと他のものを挿れられたら一体どうなってしまうのだろう。

「……っふ、ぁ…」

一瞬そんな想像が脳裏を過ぎってゾクゾクし、ローターを締め付けてしまう。
――俺は今、何を考えたのだろう。こんなのはあくまで不可抗力なのに。
それに「挿れられる」なんて……、そんな日は来るはずないし来てはいけないはずなのに。
やはりやるべきではなかったと今更ながら思う。こんなこと……一度経験してしまったら、知らなかった日々には到底戻れない。俺は今後の学生生活を思って体を疼かせた。



◆◇


「はぁっ、はぁっ…」

男の体はいつになく昂ぶっていた。巨大なペニスは硬く勃起して反り返り、血管がビキビキと脈打っている。指が長く骨ばった手が、その凶器のようなペニスを激しく扱く。

「及川……っ何であんなにエロいんだ、っ…」

普段は怜悧に整った顔に不遜なほど自信に満ちた表情をしている及川だが、男の頭の中では快感に目を潤ませ、勃起せずにはいられないほど色っぽくいやらしい姿を晒していた。

「はぁっ及川は輪姦されたいの…? 俺だけならともかく、他の奴の前でもやらしい顔して……っ輪姦されて汚い勃起チ○ポ何本も挿れられて中出しされまくってもいいのか、くそっ…」

多くの男が嫌がる及川に群がって怒張したペニスを美しい体に擦りつけ、握らせ、咥えさせる光景が勝手に脳内に浮かび上がってくる。激しい怒りと異常な興奮を覚え、一層激しく巨大なペニスを扱く。

『やめっ…あぁんっひっ…やめろっあッんんっ…』
「はぁっはぁっ及川……っ」

頭の中の及川が男たちに必死に抵抗しながら、快感に喘いで腰を震わせている。
目の前が赤くなり、男は脳内で及川の腰を押さえつけ勃起を無理やりねじ込み、容赦なくガンガン犯しまくった。

『あッあッあんっあんっ、やっらめっ…あッ大きいっ…あぁんっ』
「はぁっはぁっ」

先走りの汁がどんどんでてきて滑りがよくなる。セックスでもこんなに興奮したことはない。

「くそっ及川のお尻は俺だけのものだ…っはぁっ出すよ、中出ししてマーキングしてあげるから…っぁっイくっ出すよっ…!」

ビュルッドピュッドビュッ、ビューーーーーー…ッ

大量の精液が――及川の写真にぶっかけられた。それは生徒の間で密かに売買されていて、男が没収したものだった。
最近更に及川の人気が上がったように思う。ただの憧れなら取るに足らないが、それ以上の感情を持っている者も少なくはない。
――早く自分のものにしてしまいたい。現実の及川を犯して中出ししたら、どれだけ気持ちよくどれだけ満たされるのだろう。
未だに興奮醒めやらぬ男は、脳内で何度も何度も及川を犯し続けた。


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