墜ちる騎士3話 02


あり

堕ちてしまえば楽になれる。メスになることを認めて、ずっとアレクシスに尻の穴を犯され、ただ快感だけを享受することができる……。絶対にありえないと思っていた禁断の考えが何度も脳裏を掠める。それほどに尻の穴を陵辱される快感は凄まじい。
だが――国や第二王子への忠誠、自領の民を守るという意識は、幼い頃から植え付けられたリヒトの全てだった。到底捨てきれるものではない。どれだけ快感に溺れようとも……。

「ああああっ…らめぇっ、メスになりたくなぃっ…お゛ッ、あっ、あ〜〜っ…」
「本当に強情だ……。だがこの上なく淫らな姿を晒しながらも騎士であろうとするあなたは、とても美しいですよ」
「ひあっ言うなっ…おっあっしょこぉっ…あんっうあっああああッ」
「俺のメスだと服従するまでは、許してあげられません。ずっとハメたままだ――と言ったらどうしますか」

びくびくびくっ……びくんっ……びくんっ……

(あああっ駄目ぇ、……これ以上ハメられたら、気持ちいいところ雄の塊でごりごり擦られたらっ……何を言うか分からないっ。メスになるのを認めてしまう。おま〇この中が、突かれるの気持ちよすぎて、ハメられることしか考えられない廃人になってしまう……っ)

「あ゛あああっ……らめぇっ、ん゛おぉっ、あっひっい゛ッいっ……ッ」
「想像して感じたのですか。少しキツすぎる……」
「あ゛あああぁんっ……」
「冗談ですよ。あなたはご自分のことに精一杯で俺の状態など気にもしていないようですが……こんな名器にハメていて、そう長く我慢できるわけがないでしょう」
「ん゛アアアアッ」

「すぐにでも子種を注ぎたい」と掠れた声で囁かれ、穴の中がきゅんきゅんと男根に絡みつく。

ズンッズンッズンッズンッズンッ、ずぶっずぶっずぶっずぶっ、ごりっごりっごりっごりっ!
くりくりくりっ……ぐりゅっぐりゅっぐりゅんっ

抜き差しが、ズルリと引き抜いては奥にまで叩きつける激しいものになる。アレクシスの鍛え上げられた躰から繰り出される腰使いは強靭であり、狭い穴の抵抗をもろともせず高速で中を擦り上げられる。
乳首への責めもぬかりなく、逃げ場のない快感に全身がびくびくと跳ねる。目の前で火花が散り、突かれるたびに絶頂の瞬間が訪れる。

「あひっい゛ッあっあ゛ッおおぉっ」
「はぁっ……イきますよ。ちゃんと目を開いて。初めての種付けをしっかり刻みつけてください」
「ん゛ひぃっ、種付けっいやだぁっ…やあぁっあっんっアアアアッ」
「まだ分かりませんか。こんなおま〇こに挿入して、種付けせずにいられる男などいませんよ。奥に注いで、俺だけのメスにして差し上げよう」

ズンッズンッぬぶっぬぶっずぬ゛っずぬ゛、パンッパンッパンッパンッ!

「あああっらめぇっ精液っ注がれたらぁっ…メスになるのっ止められなくなるっ…怖いっあ゛ひっん゛っあッあんッあんッあんッ」
「怖いですか……可愛らしい人だ。じきに自ら中出しをねだるようになる……んっ、はぁっ……もう限界です、イキますよ、中にっ…くっ」
「ん゛あああっおっあぁっはげしぃっ…やぁっだめっなかっ中はぁっ…孕んでしまぅっ…んっあっあ゛ッアアアアッ」

怒涛の抜き差しで強い恐怖を覚え、リヒトは本心から叫んでいた。
性器の中に精液を出されたら子を孕む。その程度の知識しかない。男が孕まないという子供でも知っている常識にたどり着けない。それだけ心までメスに堕とされかけていた。
中の男根がドクドクと脈打ち、アレクシスの荒い息が耳にかかる。

「……っ、この……っ、孕めっ、俺の子を孕んでしまえっ……ああっ、出るっ……!」
「んっああああああぁ〜〜っ……」

ズンッズンッズンッズンッズンッ! ごりゅっごりゅっごりゅっごりゅっごりゅっ!
びゅるっびゅるっ……どぷっどぷッ……ビューーーーーーーーッ……

「んあああっ……なかっ……おぉっ……あ゛ッ、〜〜っ……」
「はぁっ……搾り取られる……」
「ひああっ、もぅっだめ、あ゛っあっ」

ぬ゛ぶっぬ゛ぶっ……にゅぢゅっ……

絶頂に達し、脈打ちながら多量の精液を吐き出す勃起が、奥にゴリゴリと当たる。リヒトの躰も止まらないオーガズムに震え続けた。

「ふあああっ……なか…だめえぇ……っ、まだ出てぅっ…ひっうううっ…」
「……嫌がるあなたに精を注ぐのも背徳的で興奮しますが、早く種付けしてほしいと腰を振って懇願できるようにせねば」
「やああぁっ…そんな…んひぃっ」

ずぶっ……ぬ゛っ……ずぶうっ……

少し休んだだけで、また硬くなった肉棒が抜き差しを再開する。
絶頂が終わっていないというのに。ギリギリのところで必死にメス堕ちすまいと戦うリヒトに、アレクシスはどこまでも容赦がない。的確に最も敏感な凝りを硬い勃起で擦り上げる。

「ん゛あああっ…やぁっあひっンッあああっ…」
「早く堕ちてください。そうすればあなたを生かすことができる」
「あ゛ああっんっあっやっ……ん゛んっ……」
「思いがけず天から好機が舞い降りてきた。こうなったからには死ぬのも他の誰かのものになるのも許しません。あなたは俺のものだ……っ」

激しい情交に、瞬間的に失神しそうになっては快感で叩き起こされるような感覚が続く。アレクシスの言葉が耳に入っても、それが脳で理解する段階にまでは及ばなかった。
リヒトは自分を犯す昂ぶった男根に、微かに残った挟持を捨てきれないまま、喘ぎ悶え続けた。

◇◇

まだクールー王国と帝国が全面戦争に突入する以前に、アレクシスはリヒトと相まみえたことがあった。
もっともリヒトの方は覚えていないだろうが。
国境での小競り合い程度だった。王国への牽制と将兵の鬱憤を晴らすための戦い。本気で侵略するための戦争ではなく、ある程度のところで引き上げる予定調和だった。
そんなくだらない戦いで、アレクシスは部下を失い、自らも傷を追った。アレクシスは貴族ではあったが没落した子爵家の更に妾腹の子であり、末席に位置しているに過ぎなかった。成功した商人のほうがよほど裕福という暮らしぶりで、優秀ではあったが後ろ盾などないに等しい。でなければろくに功も立てられないこんな戦いの前線に駆り出されたりしない。
と言って平民に溶け込めるかといえば貴族という身分がそうはさせない。貴族の坊っちゃんとして慇懃無礼な態度をとられることが常だった。アレクシスにも中途半端な挟持があり、馬鹿にしてくる相手におもねる気は更々なかった。
どこにも馴染まない中途半端な存在。最もアレクシスに価値を見出したのは、暇と金を持て余した貴婦人だったかもしれない。アレクシスの容姿は一部の女の欲望を掻き立てるらしく、誘いを受けることは何度かあった。
中には嫉妬してくる輩もいたが、アレクシスにとっては嫌悪の対象でしかなかった。表では気高い淑女の顔をしながら裏では淫蕩でただれた遊びに耽る女など冗談ではない。誘いを断れば、散々もてはやされてきて驕った女たちは本性を現し、逆上され根も葉もない悪評を立てられるのが常だった。
幸いにも剣の腕や学業の優秀さには恵まれた。ただ騎士として身を立てようと剣の腕を磨き、戦略を学び、優秀な成績を納めてきた。力のある貴族の子息は身分だけでアレクシスの先を行き、こちらを見下してきたが、それほどの野心もないアレクシスにとっては大したことではなかった。その結果がこれなのだろうか。

「うう……」
「もう少しだ、耐えてくれ」

帝国軍は局地的な戦いで劣勢に陥っていた。けっして大きな痛手にはならない程度の負けだったが、戦地に送られた兵士にとっては「その程度」で済むはずもない。
運が悪いことに指揮官が無能だった。いや、クールー王国軍の指揮官が思いの外優秀だったと言うべきか。
アレクシスが属する隊は四散して敗走した。いつの間にか、深手を負った部下と二人きりになっていた。他の者の行方は分からない。
自分が指揮を執ればこうはならなかったのに。いくら歯噛みしても今のアレクシスには無理な空想でしかない。腸が燃えるように熱くなる。
アレクシスの傷はそう深くはない。だが何の縁か二人きりになった部下は矢傷を負い、肩を貸さなければ歩くこともままならない状態だった。
――見捨てなければ共倒れになるだけだ。そんな考えが脳裏をよぎったとき、王国軍の追手に見つかった。

「いたぞ、あそこだ!」
「ボロボロだな、すぐ追いつけそうだ」
「金目のものは持ってるかあ!?」

部下はびくりと震えこの世の終わりのように顔面蒼白になる。いよいよ見捨てられ、敵兵に惨殺される運命だと悟ったのかもしれない。彼はアレクシスを貴族のボンボンだと軽んじていたうちの一人で、互いにいい感情は持っていなかった。
実際、見捨て逃げればアレクシスだけでも確実に助かるのならそうしていたかもしれない。だが、現実は厳しかった。
絶体絶命だ。騎士としては勇猛に戦って討ち死にするべきなのかもしれない。――しかしそれで何になる? 無能な指揮官のせいで名も知られていない貴族の末席が死んだ。部下に至っては、戦死者の数が一つ増えるだけで個人として認識すらされない。誰にも省みられることはない。
冗談ではない。
アレクシスは部下を支えたまま足を速めた。何が何でも生き抜き、いつかこんなふざけた戦争をさせた者たちに報復してやる。執念だけが疲れ切った足を動かせていた。
部下も火事場の馬鹿力というべきか、必死に走ろうとする。それでも手負いの身では限界があった。
「死ねえっ」
後ろから斬りかかられ、アレクシスは剣で受け止めた。容易く仕留められると思っていたであろう追っ手が怯む。
「ちっ、囲め囲め!」
「――やめろ」
多勢で攻撃されてはさすがにかわしきれない。命運尽きたかと思われたとき、到底戦場とは思えない澄んだ声が響いた。

「逃げる者の後ろから斬りかかることはあるまい」
「し、しかしリヒト様」
「我が軍の勝利を知らしめることにもなる。これは命令だ」

アレクシスは眩しさに目を細めた。少しでも身を隠せるよう鬱蒼とした森の中を逃げており、太陽の光など差し込んでいないはずなのに。
一瞬、天からの迎えなのかと非現実的な考えが落ちてきた。だが白銀に輝く姿は確かに人間だった。極度の疲労で霞む視界の中、その男――リヒトの姿だけは目に焼き付いた。


アレクシスは部下ともども生き残った。敵から情けをかけられたことによって。
その経験はアレクシスの深いところに刻み込まれた。時が経ち傷が癒えても。

「王国の貧弱な騎士が。白銀の騎士だか知らないが、対等な状況だったらすぐにでも斬り捨てられるってのに」

部下は当初はしおらしく助かったことに感謝していたが、傷が癒えるごとに周囲に大言を吐くようになった。今度は王国軍を叩きのめすと鍛錬に力を入れているので、咎めたりはしていない。

「どんな男だったんだ? そいつは」
「ただの若造だよ。……だが、クールー王国人ってのはやけに生白くて、男でも貧弱な体つきだったな。あの若さで地位を築いてるってことは、腐った王侯貴族にケツでも貸してるのかもな」
「へえ……男なのにハメられてるってか?」
「俺もあいつを捕まえたら……一発突っ込んでやってもいいかもな。どうせ尻まで白くて女みたいなんだろうし、高潔ぶった騎士がヒーヒー喘ぐ姿を見てみてえ」

汚い言葉なら、他人に向けるものも自分に向けられるものも、散々聞いてきた。大抵のことでは動じないつもりだったが……部下の言葉を聞いた瞬間、何か不穏なものが込み上げてきた。

「――くだらない話をするな」
「ひっ……す、すみません」

底冷えするような声に部下が萎縮する。下世話な話は中断され、鍛錬に戻っていった。
最近のアレクシスは一層剣の腕を上げ、高度な軍略を学び、また、今までは諦めていた出世のために人脈を広げ始めた。
人が変わったようだと言われることすらある。部下に侮られることはなくなった。その代わりに同格以上の身分の敵は山程増えたが。
力を持たなければ何もできないと身を持って思い知らされた。それに――白銀の騎士と再び相まみえたい。胸の裡にある感情がアレクシスを動かしていた。
今度は情けをかけられる敗残兵としてではなく、対等以上の立場で相対する。騎士として負けたまま、憐れまれたままでいるのは耐えられない。
彼と剣を交えたい。そして――殺めたいほど憎いのかというと、即答はできなかった。


◇◇

白銀の騎士は思いがけない形で、自分の手に落ちてきた。アレクシスがリヒトを上回ったからではなく、偶然の条件が重なったからとしか言いようがなかった。
彼は捨て駒にされたのだ。そうしてしまえるほど王国軍には人材が豊富なのか、それとも切羽詰まっていたのか。いずれにせよ深い忠誠と高潔さを持った若い騎士を切り捨てる王国は後悔することになるだろう、とアレクシスは憤りのような感情を覚えていた。
アレクシスがリヒトと剣を交えたとき、彼は寡兵で戦い続けたせいですでに満身創痍であり、更に部下を守ろうとしていた。あのときとは立場が逆だ。結局まともに戦うことは一度も叶わなかった。
リヒトの姿は、それまで傷一つつけられたことがないと噂の白銀の騎士としては随分と様変わりしていた。傷を負い、泥に塗れ、極度の疲労で腕は痙攣し――それでも剣を構え、こちらを見据える目は死んではいなかった。
こんな一方的な蹂躙ではなく、もっと違う場所で思う存分戦いたかった。純粋な騎士としての気持ちがなかったわけではない。 だが縄をかけられ、ボロボロになりながらも潔い騎士でいようとするリヒトの姿は、不思議なほど男の嗜虐心を煽った。美しいものを汚したいと思うのは男の本能なのだろうか。不穏な注目が集まる。 リヒトにとってはここで討ち死にしたほうが幸せだったのかもしれない。だがアレクシスにそうすることはできそうにない。
あの人を目の前にすると凶暴な感情が湧いてくる。殺したいわけではない。口を開けば恨みつらみどころか、貴族のように自然と敬うような言葉遣いになってしまう。
――とにかく自分のものにしてしまえば、血を騒がせる感情も少しは落ち着くだろう。そのためにどうすればいいのか、表情は動かさぬまま頭の中では様々な策が巡らされた。
リヒトの国や第二王子に対する忠誠は忌々しいほど篤く、とれる策は限られていた。それでも部下を見捨てることはできまいというアレクシスの読みは当たった。
リヒトは思った以上に無垢だった。あの容姿であればいくらでも誘いはあっただろうに、ただ騎士の道だけに生きてきたのであろう。
そしてリヒトは想像もできなかったほど淫らだった。性的な快感に溺れることなど無縁に見えるほど潔癖な顔をしていたのに、とんでもない。よく無垢なままでいられたと驚いた。
屈辱に耐えながら、躰は快感を覚えて声を漏らし泣きそうな顔になる姿は、アレクシスの劣情を強く煽った。

「――アレクシスよ、あれの様子はどうだ」
「は、まだ少し時間はかかりますが、順調に事を運んでおります」

ギルバートに声をかけられ、アレクシスは瞬時に敬礼しながら内心で身構えた。
オルビス帝国だけでなく、他国にまで名を轟かせ、畏怖されている百戦錬磨の将軍。
ギルバートは身分やしがらみより実力を重んじる。そのため煙たく思っている貴族もいるようだが、実力と圧倒的な戦果で黙らせている男だ。
後ろ盾の弱いアレクシスにとっては、少なくとも形式張った連中よりは恵まれた上司と言える。アレクシスの戦功と将来性に一目置き、使える手駒と思われていることは確かだ。
若輩のアレクシスでは身分でも実力においても太刀打ちできない。今はまだ。

「そうか。だがお前をあれにばかりかかずらわせる訳にもいくまい。手に余ったら私に預ければよい」

ギルバートがリヒトに興味を持っている。それは初めて引き合わされたときから分かっていた。
他の将兵たちの中にも、クールー王国人の特色を色濃く持つ容姿をしたリヒトによからぬ目を向けている者は大勢いた。何せここは女気のない戦場だ。
兵士達を近づけないようにすることなど容易だが、ギルバートはそうはいかない。老獪な将軍はリヒトを最大限利用するためならどんな手段も厭わないだろう。
それに、あれほど淫らでいたいけなリヒトの姿を見たら、ギルバートとてどう感じるか。もしも彼を自分の所有物にすると言い出したら、アレクシスは容易く遠ざけられてしまうだろう。
――そんなことは許されない。相手が誰であろうとも。

「……いえ、将軍のお手を煩わせるまでもありません。必ずや私が落としてみせます」

本当はもっとゆっくりと、心から絡め取ってしまいたかった。だが悠長なことは言っていられない。
それに――自分自身も我慢などせず、思う様リヒトの中にいきり立った男根を突き入れたい。知らず知らずのうちに欲望はどんどん膨れ上がっていた。


◇◇


アレクシスが再びやってきたとき、リヒトの躰にはまだ前回の余韻が生々しく残っていた。
喘ぎすぎて掠れてしまった声でせめて何か文句を言ってやろうとしたが、アレクシスはそれまでのもったいぶったような挙動とは違い、足早にリヒトに近づいてきた。

「ひっ……あ……」
「寂しかったでしょう。すぐにここにまた挿入して差し上げます」
「あぁんっ」

ぬ゛っ……ぬ゛ぶっ……ずぶっ

やけに甘ったるい声で言うと、性急に透けた下着をめくりあげ、指を穴の中にハメこんできた。
入り口は閉ざされていたものの、穴もまだ柔らかく熱く蕩けた状態だった。ずっとこのままだったらどうしようと危惧するほど、あっさりと指を迎えてねっとり吸い付く。

「トロトロとして、蜜壺のような穴だ……。あなたのここはすっかり淫らなおま〇こになってしまったようですね」
「あッんっ…そ、そんなことが…っんっおおぉっ」

やはり今日のアレクシスは少しおかしい。痺れるような声が耳朶を刺激する。と思いきや、すぐに指が抜かれた。

ぬ゛ぶっ……ずぶっ、ぬ゛っぷ…ずぶぶぶぶっ……

「〜〜〜っお゛ぉっ…あ゛ッ、あああああああッ」
「はっ……あ……」

硬く滾った塊が、熱くなった穴の中にごりごりとねじ込まれていく。初めてのときよりは明らかに弱い抵抗はアレクシスの前には何の障害にもならず、あっけなく奥までハメられてしまった。

「あ゛〜〜っ…ん゛っ、ふぅっ、あっやっ、おくっ…んおぉっ」
「俺の男根で、身も心も早く本物のメスになってください、ほらっ」
「あ゛ひっ、んっおぉっおっ」

ぬ゛ぶっ……ぬぶっぐちゅっぐちゅっ…ぐりっぐりっぐりっ

奥までハメられた男根が一度引き抜かれたかと思うと、リヒトの躰の中、粘膜の腹側にある一点を、硬い亀頭で重点的に擦られ始める。
一度で意識が飛びそうになった。

ぐりっ……ぬ゛っぬ゛ぶっぬ゛ぶっ…ぐりぐりぐりぐりぐりぐりっ……

「お゛お゙っほぉ、らめっ、しょこっおっあっあ゛〜〜っ…」
「ああ……ここがあなたがメスになってしまう場所ですよ。たまらないでしょう」
「あ゛あああっ…やあぁっメスイキッ…ひっあ゛っおおおおっ…」

ずぬ゛っずぬ゛…ぐりっぐりゅっぐりゅっぐりゅっ…
びくびくびくびくっ……びくんっびくんっ

頭がチカチカする。男根の中の性感帯に直接触れられ蹂躙されているような、強すぎる快感だった。
リヒトは気づくと絶頂に達していた。大きく腰が痙攣し、勝手に勃ちあがった男根から、精液ではない透明な汁が飛び散る。
アレクシスは強い締め付けに顔を顰めながら、追い打ちをかけるように勃起した両方の乳首を指でいじってくる。

くりくりくりくりくりくりっ……ぐりゅっ、こすっ、こすこすこすっ…
ずぶっずぶっずぶっずぶっ…ぐりっぐりっぐりっぐりゅうっ…

「ん゛おぉおっ…やめっ、ひぁっ、イッ…めしゅいきっ、止まらなっ…あああっおっあ゛ッあ〜〜〜っ…」
「はぁ……はぁっ…乳首を指で弾くと、もっと強く締め付けて……。女の卑猥な下着を身に着けながら、可憐な色の乳首と、おま〇この中のメスになる場所を擦られてアクメするなど、メスにしかありえませんよ……っ」
「ん゛あああっやっあ゛っうあっひっ…んんっ」

声を我慢することもできない。アレクシスは巧みに腰を遣って的確に性感帯だけをえぐり続け、乳首も拘束で弾き、指先でこね回し続ける。


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