誠人、交通整備する。


あり

「はあ…っ、…ッだめです…っ、俺……、心に決めた人が…っあ、ん……っ」

(ああ、お尻の奥が、ほしくなって疼いちゃう。またスパンキングしながら、俺の体を気遣わない激しいピストン……。伊勢さんと約束したばっかりなのに、……もう他の人の精子がほしい……)

かろうじて拒絶してみせた誠人だが、フェロモンを放った状態で口だけの拒絶では相手の発情を止められるわけもない。
案の定奏は静かに怒り、目を鋭くする。

「なんだと……? まさか恋人がいながら、俺だけでなく悠をも誑かそうとしたのか。この……淫らな顔で……っ、ー…、来なさい」
「あぁ……っはぁ…っ奏さん…、ん……、だめ、また、お…っ、大きい…おち〇ぽ、ほしくなっちゃう……っあはぁ……」
「……黙れ」

フェロモンに脳を冒された誠人は、これから何が起きるか分かりきった上で奏についていった。
好都合なことに路地の一軒先にホテルがあった。
場末のラブホテルなど不潔だと嫌悪しそうな男が、完全に欲望を優先させ、スラックスの布が不自然に突っ張っていた。

「ん…っふぁ…っン、ふー……っはぁ…っ」
「はあ……、言うんだ、悠に何をしようとした……っ」
「な、何も…、悠はほんとに、大事な友達で……っあぁ…ッ」

部屋になだれ込むとドアの前で脚がもつれ、絡み合う。奏はギラついて誠人に迫った。嗜虐と性欲に染まった瞳に囚われるとメスにされたい発情を促されて、取り返しがつかない。

(早く、はやく……っ、またお尻パンパンして、痛くしていいから…っ、おち〇ぽ挿れて、奏さんの熱い精子……っ)

疼きは耐え難く、誠人が腰をびくつかせると、スラックスを押し上げる硬い昂りに股を擦り付けることになる。
奏は怒りと情欲が混じった激しい息遣いで、誠人の尻を叩いて願いを叶えた。

「あひぃ…ッい、い…った、ああ…ん、あぁー…っ」
「フー……、君は、咎められていると理解しているのか? 子どものように尻を叩かれて、何故淫らな声を上げる……っ」
「ひぐ…っん、ん…んっ…、んえ……っ?」

パンパンと尻を叩かれ、パブロフの犬のようにその後の淫靡な行為を連想し、腰を揺らして痛みにすら感じる。
怒られて閉じかけた唇に、奏は指を突っ込んできた。
誠人は反射的にそれに舌を絡め、吸い付き、フェラするようにしゃぶって奏を見上げた。
平時は絵に描いたような理論重視のインテリ然とした人が、別人のように本能むき出しの獣の目で誠人を凝視する。

「んっ、ぢゅ…っんぇ、はへぇ…っん、んむ……」
「フー…ッフー…ッ……淫乱め…」
「ん…んー…、ごめんなさ…っはぁん…ほんもの…っお、おち〇ぽに…、こうしたい……ンぇ…っん、んむ……」
「……っ、この……っ、我慢もできないのか…っ、人の指を、ペニスのようにしゃぶるとは……」

パンッパンッパンッパンパンッ! バチュッ、バチュッ…
ぬる…ぬる…、ぐちゅ、ぐちゅっ…れろ、れろ…

スパンキングが過熱していく。瑞々しい肉が弾ける音を、別の行為で鳴らしたい性欲を感じてぞくぞくする。誠人も欲望をあからさまに疑似フェラでいやらしい音を立てる。
奏が正気であれば尻を叩くどころか説教で終わらせていただろう。フェロモンの餌食になったら最後、この冷たく潔癖な親友の兄さえ、セックスしてたっぷりと中出ししたい欲望に支配される。

「んえ…んー…っい…、あへ……――っ」
「ハア……ッ君は…、ペニスを、ここに…っ」
「ひぐぅ……っ」

何度目か数えられない鮮烈な痛みが尻に走ったかと思えば、ぐっと肉を揉まれた。左右の尻の肉付きで隠れていた恥部が暴かれ、肌の表面から奥までゾクゾク感が走った。

「挿入してくれるなら、誰でもいいのだろう。悠だろうと……」
「ん…っ、あへ…っんえ…っ、い、嫌です、悠はいや…! 奏さんがいいっ、悠なんて考えられない…、この…ぉ…おち〇ぽだけ…っ」
「く……っ」

自分を見るように言われ、奏と目を合わせる。
フェロモンに冒された誠人は、奏の近寄りがたい容姿にも怯まず、愛おしげに指をしゃぶり、熱に浮かされ、濡れて蕩けた目で見つめ返す。
一心に渇望する姿を、誰も嘘だとは思わないだろう。
精子を求める衝動に狂わされながらも、どこか切実な気持ちが表れた。――悠との友情をぶち壊す行為だけは避けられた。
奏ならいいというのも失礼な話だが、1が2になるのと0が1になるのでは大違いだ。それに……奏の本能むき出しの乱暴なセックスは、すごく気持ちよかったと体が覚えて求める。
奏が再び息を飲んだ。

「仁藤くん……、はあ…ッ、俺を、簡単に誑かせると思うなよ、っあ…」
「んぇ…っ…もう、本物の、おち〇ぽ…っお…すごい…っん〜……っ」

最悪の展開は回避できたことで脳内に免罪符が掲げられ、ストッパーが外れた。誠人は奏の股間に触れ、硬さにびくりと震えてたまらずに口をつけた。

「っ……、さぞ滑稽だろう、君を見ただけで発情した獣のようにペニスを……っ、う……」
「はふ…っん…、んむ…っんぇ…っうれしい…っ俺で…はぁ……っ精子出すために、おち〇ぽ…すっご…おっきく……、はあー…はふ…っん、ん……っ」

硬い怒張が禁欲的なスラックスの生地に立派なテントを作り、バキバキと脈打って誠人の唇を叩いた。
フェロモンによる不本意な勃起だと分かっていても実物を前にすると涎を垂らすほど興奮して、腰が性行為中のように揺れる。

「ん、ん…っはへ…んえぇ…ん……」

スラックスが涎で汚れても奏は怒らなかった。
湿っている原因は誠人だけではない。内側からもカウパーが滲み、興奮しきっているのは明らかだ。
余裕なく張り詰めたスラックスを脱がすのに苦戦していると、奏が慣れた手つきで迅速にベルトを外した。

「あぇ…っはへ…っんぉ…〜……ん、ん……っ」
「ハア……ッ、亀頭が反り返って…、ふーッ…、俺がこんな…っはぁ…恥も外聞もなく盛るなど……っ許せない…っ」
「んっ…ン…っんぇ…」

ぬるぅ…っぬぷ…ぢゅぶっぢゅぶっ…ぢゅるる〜…っ

使い込まれていない奏のペニスは性欲をむき出しにカリ首をもたげ、充血した濃い色で精子を出す前兆の脈動を繰り返す。
見ているだけで体の奥が甘美に疼き、じっくり観察したいところだが粘膜の中で味わいたい欲が勝って太い亀頭からしゃぶりついた。

「んっ……っんぶ…っん〜…ふー、んふー……おぐ……っ」
「くそ……、ああ、……君の中はなんて……ー……ッ」
「ん…っん〜…、んぐ……っ」

ぢゅぶっぢゅぶっ…れろ、ぢゅる、ぢゅぶっ…
ずりゅん…っずぬ…っずぶぶっ…ぐり…っ!

奏は性器をしゃぶらせる行為に一片の躊躇いを覗かせながら、突き上げる衝動に敗けて腰を押し付け、奥まで咥えさせた。
そして最終的な望みを達成するため、散々叩いた尻を揉み、何も入っていないうちから性器を扱く動きで収縮する粘膜に指をハメ込んだ。

「ん…っん、ふぅ…っ、……っ」
「フーッ……、柔らかいな……、準備していたようだ。性器を…っ挿入するために」
「ン〜…ッはあんっ…あっあ…っん、ふぁ…っ」

ぢゅぶっぢゅぶっ…ぢゅぼっぢゅぼっ…ずりッ…ずりゅっ…
ずぶっ、ずぶっ…ぬぶっぬぶっぬぶっ…ぐりっ、ぐりっ、ぐり、ずぬっ…

細身ながら誠人より格段に強い力で腰を押し付け、口の中いっぱいで肉棒が脈打つのを感じ、狂おしい悦びに浸る。
少しやりづらいのか、イラマチオで余裕を失っているのか、指で慣らす動きは不規則で乱暴になっていく。

「っあ……先程まで、何食わぬ顔で悠と話していたくせに、服を一枚剥げば、こんな淫乱な本性…、俺が暴いてやった……っ」
「んぇ…っん…っ、…はふっ…はあ…っ悠とは、しません…っあぁ〜…ん…これ、奏さんの…っふー……、おち〇ぽ…、ほしい…ん、ん、ぢゅっ…、お……〜〜……ッ」

奏が無遠慮に押し付けていた腰を引くと、誠人の唾液で濡れて一層昂りきった性器が頬を叩く。
奏は言い分を聞く僅かな時間を与えた。誠人の返答に満足したのか、色濃くなった血管がバキッと太く嘶く。

「ハア……、ハア……ッ、まだきついだろうが……」
「あぁ…っい、いれて…っあぇ…っあへ…っおち〇ぽ、…っほしい、奏さんの…っお………」
「っ……ふーッ…俺が……二度も君のような淫乱の誘惑に負けて、淫らな性行為に溺れる男に成り下がると?」
「あはぁ…、だって…、んっ…ほしい、ほしい…っおち〇ぽ、お…お……っんぇ…」

誠人は腰を情けなく揺らし、肉棒の裏筋をねっとり舐めて、淫らなメスのアピールをする。
精子がほしい。悠は駄目だけど奏ならいい。
――――いや、約束した。セフレになってもらう代わりに、彼としかしないと……。
ここにきて都合の悪いことを認識し、体は完全に淫乱モードで中出しセックスを渇望しながら、頭の片隅でまずいと思う。

「ひあ…っあ…っ他人の…おち〇ぽ…っお…だめなのに……はあ、ン…っ――ん…っんむ……むぐ……っ」

ぬるぅ…っぢゅぶっ…ぢゅる…っ

思い出したとて理性が勝るわけもなく、誠人は恍惚として裏筋に血管が浮き出て先走りを流す怒張にむしゃぶりつく。
こうなってしまったからには仕方ない。
奏は性欲を滾らせながらも、聞き逃してはくれなかった。

「――仁藤くん、まさか……決まった相手がいるのか。俺を淫らに誘惑しておいて――セックスはやはりできないとでも?」
「ん…っんん……ぷは…っはあぁ…、アッ……」

奏の声が鬼気迫り、一度衝動的に腰を押し付けて喉奥を突くと、反動のまま引き抜いて荒い息を吐く。
誠人はうつ伏せに崩れ落ちた。

(ああ、困った、伊勢さんと約束したのに、このまま…、後ろからハメられる……、ガッチガチのおち〇ぽ、腰打ち付けられたら……されたい、パンパンって乱暴に、お尻の奥まで……)

「残念だったな。恋人がいようが止められない、壊してやる、ふー…挿れるぞ…っく、あ……ッ」
「あっぐ…っ、入る、太いの……っあッあぁ…っ〜〜〜〜っ」

ずり〜…ずり〜…、――ぬるっ…ズブッ、ズブッ…ずぶぶぶッ……

セックスのためにあるラブホのベッドにうつ伏せになり、やや持ち上がった尻が揺れ、誠人は淫らに挿入を誘った。
我を失わせるフェロモンの力に奏は誘われるがまま、より強固に傘を開いた亀頭から中にねじ込んでいく。

「はあ……、は……っ、ああ、貪るように、俺を絡め取ってくる……っふー……ッ」
「うあ…っあー、あ…っ、あっ、あんッ…あう…っ大きい……いい…、い…っひああ…ッ」
「淫乱……、また、俺をこれほどおかしくして……っ」

ずんっずんっずんっ…ずぶっ、ずぶっ…ずぬぅ…っパンッ、パンッ、パン…ッ

奏は蕩けた穴に挿入を果たすと、精子を搾り取るまで逃さないと言わんばかりの締め付けに不覚にも感じた声を上げ、自戒を滲ませて昂りきった性器を粘膜で扱く。

「ん…っ…ふあ…っあっ、あっ、あ…ッ、あへ…っアッ、ああぁん…っ」
「あ……っ仁藤くん……、はあ……っ君の中が、みっちり吸い付いて、精子がほしいと訴えてくる……」
「〜〜い…っいたい…っい…、お…ッ、おッ……」

パチュ…ッ! パンッ、パンッ、パンッパンッ…
ぎゅうう…っぎちっ…みちっみち…っ――ゴリュッ…! ズンッズンッズンッズパンッ…

奏は掠れた声で誠人を責め、尻を叩き、きつく絡む中を剛直した性器で犯す。
太い幹で浮き立った血管が脈打つのを粘膜が捉え、きゅんと絡みつき、奏が獣じみた息を吐き、お互いが性感を完璧に高める動きをする。

「ひぐ…っうあ…ッあッ、あッ、あッ、あぁんッ…いッ…いい…っ痛い…っいい、きもちいい……っ」
「ふー……ッ尻を叩くほど、中を締め付けて……、俺に咎められるのが好きか、どうしようもない体だな……、くっ」
「おッ…〜〜……いっ、いい…っい…たいの…っ……気持ちい……っあんっ…あン…ッ奏さんのおち〇ぽぉ、すごい…、すき……っ」
「……っ」

ずぶっずぶっずぶっ、ズバンッズバンッ…! どちゅっどちゅっどちゅっどちゅっ…ごりゅ……ッ
パンッ!パンッ!パンッ…! パンパンパンパンッ!

誠人のペニスはぐっしょりとシーツを濡らし、ベッドに擦り付けて尻の快感を助長する。
奏の綺麗な手が淫らな意図で尻を叩くたび、痛みと被虐の興奮が湧き上がってゾクゾクし、肉がペニスに絡む。
スパンキングだけで感じる体に待望の肉棒を奥までハメ込まれ、自制心は粉々に砕けてペニスに媚びる言葉を口走る。

「あんっ…ん…いい、いい……っ精子…っほしい……っひああ…っ」
「ふー…っふー……っそんなにほしいなら注いでやる。中に……ほしいのだったな。このまま、打ち付けて……っ」
「あッ…あへぇ…っなか、あああ…激しい…っひう…っ先に、いッ…い、アクメ…っしちゃう、いくいく……!」

ずぬっずぬっ、ずぶっずぶっずぶっずぶっ、パンッパンッパンッ!
ビクビクッ…びくっ…びくんっ……

不意に奥までカリ先が当たり、張り出したフチの部分がメスになるスポットを抉って出ていき、快感で満たされて絶頂を余儀なくされた。

「いく…っいっく……あああっ…、あッ…、あひぃ…っ……ッ」
「ハア……ッきつい…、ペニスの形にみっちりと吸い付いて、これでは…っすぐに出てしまう、俺も……出すぞ……っいく、中に、欲しがっている俺の精子を注いでやる……っ」
「〜〜っあへ…っあえっい…ぃ、せーし…っあんっあんあんあぁんっ…!」

パンッパンッパンッパンパンパンパンパンパンッ
ずぬぬ〜…ずぶッ! ゴリュ…ッ、ごりゅっごりゅっごりゅっごりゅっ…どちゅっ、どちゅッ…!
ドビュッドビュッ〜! ビュルルーーーーーーーー……

「あ……っイく、イく……っ、……、あぁ…仁藤くん……っ」
「あああー……ッ、あはぁ…い、いってる、おれも…っ奏さんと…っいっしょに、あっ…あ…っあへえ…っ」

誠人は無意識に尻を持ち上げて奏の高速ピストンを助け、スパンキングのたびにへこついて粘膜を密着させ締めつけた。
奏は猛然と腰を打ち付け、オスの欲望に染まりきったセックスで中出しを遂げた。

「あへえ……あぁ〜……んっ…ん……っいい……はあぁ……精子…どびゅって…きてる…ぃい……」
「フーッ、フー……ッ、ああ……なんて……っ」

ずぬ…っゴリッ…ごりゅ…、ごちゅ……っビュブッ……びゅっびゅるっ……
びくびくびく……ッびくっびくっ…ぎゅぅ、ぎゅっぎゅっ……

欲しくて気が狂いそうだった精子を大量に中に出され、誠人は絶頂に浮かされて恍惚とする。
未だ硬く中を叩く性器による快感は苦しいほどで、正気に戻る余地はない。

「あぁ……っ奏さんの…っせいし……いい、嬉しい……っはぁっ…はへっ……、ん……だめなのに、きもちいい……」
「――駄目だと?」

(はあ……俺には、あれだけって決めた、大きくて絶倫でかっこいいおち〇ぽが………あぁ、…でも奏さんのもすごく、気持ちいいし、精子強い……。伊勢さん一人だとフェロモン漬けの体にはどうせ無理があったんだ。俺は悪くない……)

不誠実な淫行に至った罪悪感は、粘膜を奥まで埋め尽くして擦り上げる肉棒の力に押し流される。
発情スイッチ入ったままの誠人は、親友の兄のペニスを淫らに咥え込む言い訳を脳内で完結させた。

「あへ…っあえ……このおち〇ぽ……すごい、いっぱい…っあああッ…?」
「俺を他の男と比べるな。――淫乱め……っ」
「あっ…うあッ…ん…お……っ」

ずん…! ずりゅっ、ずりゅっ、ぬぶっ…ずぬ…どちゅッ

ペニスが粘膜から抜かれて離れたのは一瞬のことだった。
今度は向かい合う体勢で、天を突く勢いの怒張を押し込まれる。
スパンキングからは逃れ――奏は目を据わらせ、手荒に誠人のシャツをたくし上げ、じんと疼く乳首を摘んだ。

「あ、あ…ッん……そこ…っ……ッ…!」
「ん…っ、フー……ッ君は、ここから母乳を出せるのだったなっ」
「あぁ…っあえ…っあへ…っもう、出ない…ん、あああァッ」

ぐに……っこりこりこり…ッ、くりっくりっくりっくりっ
ずぶんっ…ズプッズプッズプッずぶぶっ…ごちゅっごちゅっごちゅっ…

一度の射精では、フェロモンの効果は切れる兆しすらない。
奏はギラギラと発情したまま、セックス中シーツに擦れて腫れた乳首に目を凝らし、まずは指先で弄ぶ。
怪しい薬の副作用による母乳を知る限られた人が、乳首に執着して摘み、スパンキングしていた手つきよりは随分優しく、小さく勃起した性器を弄る。

「はあ……ッ出ないな。まだ……母乳を出すほど感じていないのか?」
「や…ッああっ、あっ、アッ、あンッ…もう、ほっ…ほんとに、出ないです…っうあ…ッいぃ…ちくび…っあひぃ…」
「一度上下に扱いただけで、中がうねって……う……っペニスに絡みつく。あいかわらず性器より敏感なくせに。――もっと感じたら出るのだろう? あの、恥ずかしく甘美な汁が――」
「あ、あ…、アぁッ……っん……、ぉお…〜〜っ」

くりくり…ッしこっしこっしこっしこっ、ぐにぐにぐにぐにっ…
ずぶっ、ずぶっ…ぬぶっぬぶっ…バチュッバチュッバチュッ…

奏はまた母乳を出させることに執着し、誠人の感じきった表情を熱っぽく射抜き、しつこく弄ってペニスをいきり立たせ、奥までピストンする。
母乳はもう出ない。なのに執念深く乳首を弄られ、乳首から射精するように溢れる背徳的な快楽を思い出し、全身に甘い震えが走る。

「あん…ンっああ…ッあんッあんッ…あ…っぅあ…っでない…あー……いい……、きもちいけど、出ない…です…アぇ…っ?」
「はあ…ッ強硬に言われると、ますます出させたくなる。淫らに母乳を出してみて……ん……」

れる…っれる…っぬる…、ヌル…ッぢゅるっ…ぢゅうう…
ズンッズンッズンッ、ずぶッ…バチュッ…どちゅどちゅどちゅっ…

「っ…おっ…、お…ッ、んー……っ〜……ッ」
「ん、ん……、ハア……ッん……」

奏は母乳を搾り取ろうと、神経が張り詰めて膨れた乳首に吸い付いた。
頂点を舌でちろちろと舐め、根から口内の粘膜で責めて逃げ場を塞ぐ。
誠人は頭が真っ白になり、またアクメした。中にピストンされ、乳首を淫らに吸われて、メスの要素のみの絶頂感が爆発的に弾けた。

「あぅ…っんっあー…いく、いってぅ…っ、うああ…っミルク…出ないのにぃ…っあ、あァ…っあへ…っはへ……っ」
「……ッん、ふー…、フー…ッ……」
「あんッあんっ…ああぁ…っ奏さん……いい…ッ気持ちいいの、はげしすぎて…っきつい…、あっあッ…ああっ……」

ぢゅっ…ぢゅる…っヌル…、ぬぷ…ずりずり、ずりゅ…っ、ぢゅう……ッ
パンッパンッパンッ…ずちゅっずちゅっずちゅっ…パンパンパンパンッ!

「あッ、あっ、あっ、あ…っん……んっあああ…っあ、ひ…っまた…あー……せーし…ほしいぃ…っ」
「ん……俺からねだるばかりで、自分は出し惜しみか? …っう……、出る……、中に出すが、これで終わりと思うな、ぐっ……」
「あんッ…! あッ、あ…っあぁ…っいい……いい…いくいく……ッ、〜〜っ」

ズバンッズバンッズバンッズバンッ! どちゅどちゅどちゅッ、ごり、ゴリュッ、バチュッバチュンッ…!
くりくりくりくりッぐに、ぐに…、ずりゅっちゅくっちゅくっ…ぢゅぶ…ッ
ビュブルルル…ッ! ドビュッ、ドビューーー……

乳首に常軌を逸した執念を向け、誠人が感じた声を上げると突き上げる腰が勢いを増し、二度目の射精も勢いよく弾けた。

「あァ…っあー…ッいい……っいく…アクメ……っああん……もう…乳首、でない……あー……」
「フーッ……いい…、出る…中で……ハァ……ッ仁藤くん、乳首をしゃぶられて中に注がれるのが、そんなに好きか……っ」
「はへえ……っああん……っちくび、らめ、いく…、ずっといっちゃう、ひああ…ん……」

奏は乳首の快感が臨界点を超えれば母乳が出るという思い込みに囚われ、射精しても乳首に舌を這わせて吸い続ける。
搾乳を達成するまで止めないつもりか。誠人はフェロモンによる熱でうっとりして、「ずっとハメたままでいられる」とありえない想像に酔って快感を貪欲に求める。

「はへ……っあっ…あっぅ…んっお〜……いい、いい…っ気持ちいい……奏さん、んっあああッ…!」
「フーッ、フー……ッ仁藤くん、ん……っ」

くりッくりッくり…ッずりずりずり…っしこッしこッしこ…ッしこ…ッ
パンッパンッパンッパンッ…バチュッバチュッバチュッバチュッ……

「…っあぁ…ちくび、いい…ミルク……っあ、あん…ッ、あー……」
「出せ、出せ……っ」

正気に戻ったら事態はより深刻さを増すことになる。伊勢との約束をあっさり破って、もう顔向けできない。
フェロモンの肉欲にどっぷり浸かっているうちは深く考えないでいられた。


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