初めての自由恋愛改 03
あり
指がたっぷり汁を拭い、直哉に見せつけた。
「ほら、ナオが女の子アクメした証。よく見て」
「ん゛……
ぁああ
はあ、はう……
」
「これをどうするか分かる?」
「……っ、あん……
中、…
お尻、おま〇この中
ずぶずぶ…
ほぉお…〜
」
「よーく分かってるじゃん、淫乱っ」
つぷ……ぬぶ、ぬ゛ぶぶぶ……っ
てらてらと濡れた指を見せつけられ、一つしか思い浮かばなかった。
ボクサーパンツの脇から狙いを外さず挿入され、内部がぎゅうぎゅうと指に吸い付く。
「あひ
あひっ
あへえ……ッ
ん、ぐ……っ
ぉおおッ
」
「はあ、はあ……ナオのおま〇こ、入口はきついけどハメたらすぐ……、指二本なら簡単にハメられるようになったね」
「あああ……ッ
んぉ
お
おッ
ひ…ッ
」
ずぶっ…ずぶぶ…っずにゅう……! ヌポッヌポッヌポッヌプッ
表面上硬く閉じている入口は、シュウの指を拒絶しない。挿入され少し擦られると内部は柔らかい肉に成り下がり、きゅんきゅんと収縮して期待する。
「あああ……っ
い、いい…っ
おま〇こ
ん、だめ、なのに、あッ
あ
ぁあー…
」
「何がダメなの。ナオ、こんなにやらしくて、ち〇ぽに上手く媚びる体に育てたのは俺なのに……、会わなくなったらおま〇こ疼いて大変だろ。これからは他の男にハメてもらうの?」
「ん゛ぉ…っ
お
おっ
ぉお…ッ
それ
は……っあー…
」
「ん……、これじゃ誰がハメても同じようにアヘっちゃうな。ちょっと手マンするたびに、キュンキュン締め付けてメスの顔して……」
手マンは一突きごとに激しさを増し、二本の指が回転しながら前立腺を刺激した後、ペニスの付け根の裏側に届く。
湿った熱い息が耳を濡らした。
「なんとか言えよ。俺と別れても女の子相手にするのはもう無理だよね。他の男のあてがある? 一緒に海に行くチャラいお友達に、シャワー室でこっそりハメてもらったりするの?」
ずぬ゛…ッ! ぬぶ、ぬぶ、ぐりぐりぐりぐりゅ…ッ
「うああぁ…ッ
しない、はあ
ん、シュウ以外と、なんて……っ
おッ
」
「……本当? どうして」
「あッ
あ
あぁ…っ
シュウが、好き……」
「――」
「好き…っ、だけど、シュウはホストだから……俺とは違う、あ゛あああ…?!
」
抜き差ししていた指が突如突くのを止め、一気に指先が出ていく。
粘膜が寂しがる時間もなく、太く硬い棒が太ももの間を擦って穴に押し付けられた。
ビキ…ッ、ビキ…ッ、ドク、ドクッバキバキバキ……ッ
「はふっ
はへ…っ
お
お゛…ッ
〜……ッ
」
「はあ……、はあ……、あ゛ー……
」
「ん゛おぉ
おッ
ほ……っ
」
ぬ゛ぶ……ッ、どちゅ、ずん、ずぶぶぶっ!
今にも射精するのではというほど脈打つ怒張に、得も言われぬ恍惚感に見舞われる。それは問答無用でアナルを押し広げて挿入してきた。
「あへええ……っ
入って、あぐッ
あああああ゛ッ
」
「ふー……、ナオ、こうしてほしかったんだろ。好きな男のち〇ぽハメられて、涙目になって、可愛いよ」
ぬ゛ぶ……ずぬ、ぎち、ぎちっ……
ぎゅっ、ぎゅう、ぎゅうう……っ
直哉は壁に肢体を押し付けられ、片足を持ち上げられ勃起を挿入されていた。
このままめちゃくちゃに突いて、今だけは気持ちいいことしか考えられなくしてほしい。いつもならそうするのに、シュウは勢いに任せず動きを止め、乱れた息を吐きながら直哉に訊く。
「はあ……、もう一回言って。俺のこと好き?」
「ん゛……
もう、いいから……ぁあ
お、おま〇こぐりぐりして
おっ
お゛ん…ッ
」
「あー、まだ誘惑しないで。ナオは、俺が好きで、でもホストの俺とは付き合えないから、離れたがってたんだよね。今はこんなに……ふー……っ
ぎっちり一つになってる」
「おほおぉ…〜〜
ん、好き、ぃ……っ
へ、あへ
あへ〜…
」
「っ……、こんなに気持ちいいことできるのに離れたいなんて、それだけ俺が好きな気持ちの裏返しだよね」
ぬ゛ぶ……っ、ず、ぐり、ぐりゅ……っ
腰の動きを止めても、中を占領するカリ高の肉棒と、それを隙間なく絞る肉の動きとでお互いに感じて、僅かな身じろぎだけで強烈に刺激し合う。
シュウだって射精したいとドクドク脈打たせておいて、まだ直哉の心を乱すことを言う。
忘れられない日々が増えてしまう。それでも、奥までガンガン突いてほしい狂おしい欲望に逆らえない。
「はっはっぁあ……
好き…、好きだって、分かってたくせに、ん〜……ッ
」
「……はは、睨む顔可愛い。俺エスパーじゃないよ。ちゃんと言ってくれなきゃ、誘うのいつも俺からだったし、すぐいやいやって言うし……、ふー……、体だけはいつも素直だね。おま〇こすーぐ俺の形になる。好き好き、って」
「……ふぁあ
好き、好き……っ
だから、早く、傷が浅いうちに離れる……、おおぉ??
」
ずぶ……! ごっ、ごちゅ、ズブッズブッズブブッ
何度好きだと言わされただろう。半分やけになって連呼するとシュウがいきなり下から突き上げ、みっちり絡み合った均衡状態を崩した。
「あんっ
あ゛
んあっ
あっ
あッ
」
「あー気持ちい……、そんなに離れたいなら、忘れられなくしてやるよ、ずっと俺のち〇ぽ忘れさせない、――俺の形にしてやる」
「い゛ッ
あひぃ…っ
や、いいッ
あっ
あっ
あ゛っ
あんっ
あん゛っ
アんっ
あぁんッ
」
ズンッズンッズンッズンッズンッ、ぬ゛ぽっぬ゛ぽっぬ゛ぽっぬ゛ぽっ
静止できていたのが嘘のように激しく突いて、怒張した肉棒を出し入れされる。シュウは酷い。心がめちゃくちゃだ。
太ったカリが前立腺をゴリゴリと潰して、正真正銘のメスの絶頂感が急速にやってくる。
「ほおお…〜〜
いく
いくいぐ……ッ
あ゛ー
……ッ
」
「ん……ッ、あー俺もイく……、最後出し、ラブラブエッチしようか。俺も好きだよ、ナオが好き、ふー……ッ、好き……っ」
「お゛
ーー……ッ
」
「ん、はあ……、中に出すよ、ナオ、好き……ッお、すっご……イく、射精るッ」
びくびくびく……ッ! ぎゅうう、ぎゅむ、ぎゅううううっ
ごちゅごちゅっどちゅどちゅどちゅ、ズバンッズバンッズバンッ!
ドビュ〜〜ッ! ドビュドビュドビュ…ッ! ビュルルルルッ
「おっほお…ッ
ん、いく
いぐ……っ
お、おま〇こに
出てりゅ
お゛
ん……いい
きもち、い゛…
」
「ハァ……ッハア……ッ出る……あー……」
「はへえぇ…
シュウの、お、ち〇ぽ……
いっぱい出てる…
だめ、せーしでいっぱいにされたら
あー
女の子イキすご……
お〜
ん゛……っ
」
ぬ゛ぶ、ぬ゛ぶん、ビュッ、ビュルッ、ビュ〜〜……!
れろ゛……っれ゛る、くちゅ、くちゅくちゅくちゅ……っ
「ん……っ」
「ん゛ぶ……
ぅん
……ん、ふうう……〜〜
」
シュウは甘い顔立ちにオスの欲をありありと湛え、射精しながら激しくキスをして舌肉を擦り合わせる。
(あー……
気持ちいい
ずっとアクメしてる
女の子の、アクメ……
シュウが好きなんて言うから……
嘘つき。俺も好き
気持ちいい
この感覚を失いたくない、今だけは……、お゛っ
奥に、まだ出っ張ったカリ当たって
あアアア……
)
「ん、ん゛ッ
んぐ…っ
ぉほお…〜〜っ
ん、へああ……
」
「ん……ナオ、気持ちいい。好きだよ、ナオのおま〇こが俺のこと大好きって言ってくるから、すっごい精子作られて、ち〇ぽ扱かれて、すぐ射精させられた。好き……」
「……――っ、ん、もういい、それ……言わないで、ぁ
あへ……っ
」
「俺はもうよくない。ふー……ほら、カリが硬くなって、ごりごりできる形になってるの分かるだろ」
「お゛…っ
おっ
お……
」
「最後なんだから、最後まで愉しもう?」
直哉が壁に手をつき、アクメで乱れた息をどうにか整えていると、今度は後ろからピストンが始まった。
中出しされた精液が亀頭にひっかっかって、抜く時襞に塗り込まれ、また奥に叩き込まれる。
ぬ゛ぶ〜〜……っずにゅう! ずぬぬ゛〜〜……、ばちゅんっ! ズヌッズヌッズヌッ、パンッパンッパンッ
「あへっ
あへっ
あへぇ……ッ
んう
」
「はあ……これが最後なんてもったいないな。こんなに、セックスの相性最高で、お互いに好きなのにっ」
「ぉお…ッ
お゛ん…
ほぉおー…っ
」
自ら切り出した最後というワードに勝手に落ち込みかけ、粘膜のむき出しの性感帯を叩かれる強烈な刺激が、切ない感情すら快感に埋もれさせる。
(気持ちいい
おま〇こ後ろからずぶずぶされるの気持ちいい
気持ちよすぎて、これが最後なんて……。こんな硬いので全部、強く擦られて
強制的にアクメしちゃうの、もう一生できない。はああ……
シュウが興奮してバキバキにしてるの幸せ……
もう好き
明日からどんなに辛くても、今気持いいアクメ我慢できない……
)
「あっ
あんっ
あぁ……ッ
すき
好き好き
シュウち〇ぽ、お…ッ
きもちい
硬くしてくれて嬉しい…っ
」
「はあ……っち〇ぽだけ? んッ、俺のこれが、硬くて太くて、ナオをメスにできるから、俺を好きになったのっ」
「ん゛っおほぉ〜
全部、ほッお
全部好きぃ……っ
シュウ
好き
あぐ…っ
だめ
ごりごり
すぐあくめきちゃう
おぉん゛…ッ
」
「いいよ、アクメして、俺も、ナオがやらしくて可愛いから、またいっぱい精子上がってきた……
好きだよ、俺でアクメして。乳首もしてあげるから」
すり〜っ
こすこす、くりくりくり……っ
ズヌ゙ッズヌ゙ッ…ぬぶっぬぶっぬぶっ、パンパンパンパンパンパンッ
壁とシュウの体に挟まれ、立ちバックで後ろから肉棒をリズミカルに突き入れられ、極めつけにまた乳首を摘んで扱かれる。
今度の絶頂はより深くなった。嘘でも「好き」という言葉が脳内に恍惚とさせる物質を発し続け、ぴんと立った乳首を絞られて締まった内部から途方もなくアクメして気持ちよくなる。
「いぐっ
いく…
お
お…ッ
ほぉ…
すき
これ
アッ
ああああぁ〜…
」
「ふー……っ、精子上がってきた、ナオのアクメ興奮する……っ」
「ああぁ…
出して、なか、せーし
あっ
ぁあ
中に出してぇ
……ぉお゛おっ
」
「ちょっと待って、もう少し楽しまないともったいない、最後なんだし」
「……ッ
ぁああ……
シュウ、すき……ぁああ
いく
アクメ……っ
ほぉ…ッ
」
ぐにぐにぐに、シコッシコッシコッシコッ
ぬぶっ……ずん、ずん……っどちゅ……
シュウは乳首を弄ぶ動きは止めずゆっくりとしたストロークに変え、残酷に囁く。
本当に酷い。どこまでも直哉を深みに嵌まらせ、まさか今後は貢がせるつもりなのだろうか。
貢いでしまいそうだ。アクメして痙攣する粘膜が、ぎゅっと脈打つペニスに絡みつき、シュウの形を忘れられなくする。
「はあん…
お
お゛
オ…ッ
らめ
もう……っ
あー…
」
「ふー……、分かったよ、そんなに俺に早漏になってほしいのか。いいよ出してあげる、っお……
」
「おッ!
ほぉっ
おっ
おッ
おぐっ…
」
どちゅっどちゅっどちゅっどちゅっ! バチュッバチュッバチュッバチュッ!
シコシコシコ、ぐりっぐりっぐりっぐりっぐりっ
ドクドクと射精の近かったペニスを扱くため、力強い腰使いで高速ピストンが始める。
乳首は乳輪との境目から掴まれ乱暴に弄られ、アクメを途絶えさせない。
「あー……っ
出すよ、最後だけど関係ない、絶対中に出す……、孕めよ、ナオ」
「ぉおお……ッ
らめ
ひぐ
アっ
あん
あん
あぁんっ!
」
ずちゅっずちゅっずちゅっパンッパンッパンッパンッ!
ドビュッドビュッドビュ! ビュル〜…、ビュルルルルッ……
「はへ……っ
んぉお……
はぁ
あはぁ
いく
いく……
いい
きもちい
…ぉ…ん…
」
「はあ……、まだだよ、ナオ……、ん、中に、あー……
」
ビュルル……、びゅる、びゅー……
精子は二度目で一層勢いを増し、巨大な怒張ですら届かない奥にしつこく注がれる。
(ああ、終わっちゃう、気持ちいいの終わらないで、まだ……。最後なのに無責任に中出しされた、酷い、好き……
)
怒涛の快感と喪失を交互に感じて、ついに限界がやってきた。
「ナオ……、ナオ……? 嘘だろ、俺まだ全然出し足りない、ん……っ」
「ん……
好き……、……うん…」
遠くに行く意識の中、振り向いてシュウの頬に触れ、直哉からキスをする。このくらい許されるだろう。最後なのだから……。
◇◇
暗闇の中、好きな人の背中が遠ざかっていく。直哉は必死に手を伸ばした。行かないでほしい。
違った。離れようとしたのは直哉のほうだった。未練がましいにも程がある。
伸ばした手が届くことはないはずだった。そうあるべきだった。
誰かがその手を掴んだ。
「やっと起きた?」
「ん……、は、あれ……?」
いてほしくて、いるべきではない人がどうしてか目の前にいた。
直近の記憶とは打って変わって余裕気な笑顔で、しっかり直哉の手を握る。
「寝言で何度も俺を呼んでたよ。シュウ、好き、好きって」
「う、嘘、俺寝言は言わないタイプです」
「俺の夢を見てたのは否定しないんだ」
「……」
なんとか重い体を起こした後は視線を右往左往させる。
直哉は布団の上に寝ていた。この部屋には不似合いで違和感がある。
「布団なんてありましたっけ」
「最初に出す話題がそれ? すごくどうでもいいよ」
布団があるなら無理に立ったままやらなくても、と恨み言を吐きかけてやめる。しょせんセフレに近い関係だった。きちんと布団の上で性行為したいなんて、関係すら終わった後に訴えても無意味だ。
ふと、昨日の部屋にはなかったものをもう一つ見つける。隅に大きなダンボールが立てかけられていた。
バリバリと乱暴に開かれた残骸には「布団セット」とでかでかとプリントされている。ついでにホームセンターの赤いシールも貼られていた。
気づかれたか、とシュウが不本意そうに顔を顰める。
「――なに? 俺がホームセンターで布団を買うのがそんなに変? ナオが全然起きないから仕方なくだよ」
「いえ、そうですか……」
「俺も一緒に寝てやろうかと思ったけど、小さくて脚はみ出るし。しょせん安物だね」
どうりでよく眠れたわけだ。直哉がいつも使っている布団と寝心地がよく似ていた。
それにしても、ホームセンターで布団を買って担いで帰るシュウは想像しがたい。
意外な優しさを見せつけてくるのはどういうつもりだろう。性格が悪い。これっきりの関係とはいえ直哉がまだ未練を抱いていて容易に揺さぶられるのはよく承知しているだろうに。
「すみません、俺すぐに帰るので……、んん……?」
「ん……」
シュウが首を傾げ、唇が合わさった。
音を立てて上唇を吸われ酷く混乱する。
「ん……っな、何を」
「何って、おはようのキス」
「う……、酷いです、まだ俺を弄ぶつもりですか」
「んー?」
「昨日で最後だって約束です」
直哉は手の甲で熱を帯びた唇を拭い、恨めしげな眼差しをシュウに向けた。朝に見ても整った顔をしていて、かっこよくて、悔しい。
「最後だよ。ちゃんと終わらせた」
「だったら、……もう触らないし、会わないし、俺からこれ以上奪おうとしても無駄です」
「はあ……、ナオって鈍いね。童貞だから仕方ないか」
シュウがこれみよがしにため息をつく。
「童貞は関係ない……」
「最後っていうのは、ホストやってる俺として会うのが最後って意味」
「ん……?」
「ちゃんと店に連絡して辞めてきたよ。証拠いる?」
ロックを解除したスマホを渡され、見ることなく首をひねる。理解が追いつかない。
「辞めた……? 嘘だ、ホストが天職でしょう。ホストしてないシュウが想像できない」
「ナオって俺を何だと思ってるの。俺のこと好きなくせに」
「好き、だったけど、」
「だった?」
「……、まだ好きですけど」
ホストとして出会い、ホストであると嫌というほど分かっていて会っていた相手だ。さっき辞めたと、ちょっと近くのホームセンター行ってきたというような軽いノリで言われても簡単には信じられない。
「元から長く続けるつもりなかったし。これで離れる言い訳がなくなったね?」
「……ちょっと待ってください、あの、昨日は散々、するのが最後だって雰囲気で」
「だってナオが一方的に二度と会わないなんて言うし、好きっていいながら意地でも離れたがるから。今日で最後って設定に付き合ってあげたんだよ。本音を引き出したかったしな。俺の気持ちも少しは分かった?」
「……」
分からない。分かるのはまだこの男のことが好きで、性懲りもなく期待してしまっていることだけ。
「俺、仕事が絡まないと結構面倒な男だから、よろしくね」
朝日の下、シュウはやっぱりホストを辞めたとは思えない人を魅了する表情で直哉に囁きかけた。
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