スーツの下 03
あり
「あっ……
はぁっ、はぁっ……」
つい物欲しげに皆川の方を見てしまい、ぞくりとした。
皆川はベルトを外し、自身のペニスを取り出していた。それは光のものより大きくて、色が濃くて、血管の脈打ちが伝わってくるほどビキビキに勃起して反り返っていた。
「ひっ……あ、あ……
」
皆川が勃起しているという事実と、その見た目の凶悪さにぞくりと体が震える。
まさか、まさかこれを光の中に挿入する気なのだろうか。指でもきつかったのに、こんな太くて硬そうなものを奥まで突っ込まれたりしたら――。
想像するとアナルが物欲しげに疼き、乳首までじんじんと痺れる。
「――物欲しげな顔してる」
「そ、そんなことっ……はぁっ、はぁ……」
皆川にじっと見られ、光は必死に首を振る。
視界に映るのは、勃起して暴力的な形になっている皆川の性器と、卑猥な行為でぐしゃぐしゃになってしまった身に着けている女性下着。
こんな姿で、異常に敏感になってしまったアナルにあの凶器を挿れられたら、本当に女みたいになってしまう。
「あっ……あぁ……
」
そんなの絶対に駄目だと思いながら、挿入される想像に体が支配される。
「挿れて欲しい? こんないやらしい下着つけて、本当はずっとこうされたかったんだよな」
「ちがっ……」
「違う? 穴はひくついて欲しいって言ってるのに」
「っ……ひあぁっ
」
ぬちゅ……くちゅ、ぬっ……ぬちゅ……
硬いカリが、入り口に押し当てられて擦ってくる。
二人の先走りでアナルまで濡れていて、卑猥な水音を立てる。ペニスの熱さと硬さに、挿入される妄想が膨れ上がって我慢できないほど奥が疼く。
「ほら……俺のペニスに吸い付いてくる」
「あぁんっ……
やめ、あっ、あぁっ……
」
「本当に挿れられるのが嫌なのか」
皆川がしつこく訊いてくる。光が自らの欲望を認めて口に出すまで、挿入する気はないらしい。
いっそ無理やりにハメてくれたら――そんな考えが脳裏を過ぎった。
何を考えているのだろう。
ほんの少し前まで二人は対等な男同士だったはずだ。少なくとも光はそう思っている。なのに今は恥ずかしい弱味を握られ、犯す者と犯される者という全く違う立場になってしまった。
「い、いやだっ……お前にだけは、挿れられたくないっ……」
光は体の疼きに身を委ねたくなる自分を奮い立たせて、最後のプライドでそう言った。
「――俺にだけは?」
皆川の声が怒気を帯びる。何かが気に障ってしまったらしい。
「体はこんなになってるくせに、俺に犯されるのは嫌なんだ」
「お、俺は女じゃない。お前なんかにっ……」
「じゃあ俺が女にして、そんな口二度ときけなくしてやるよ」
「ひっ……」
皆川は先程までとはまた違う、威圧感さえ感じる顔でそう言うと、ぐっと腰を押し付けてきた。
腰砕け状態で力が入らなくなっていた光は、抵抗することもできなかった。
「あああぁっ…!
ひっ、アッ
ああぁッ
」
ぬちゅ……ずぶっ、ずぶっ、ずぶぶっ……
狭い穴を無理やりこじ開けて、太くごつごつしたものが挿入されていく。内壁を強く擦られる感覚に、光は息もできなくなった。
「ひっ……あうっ、あぁーっ……
」
「ほら、ハメてやったよ。女になった感想はどうだ」
「あひっ…
い゛ッ…
あっ
あぁあっ
」
「イイみたいだな、こんなにぎゅうぎゅう締め付けて…」
「あ゛ッ
いっだめ、ああぁんっ!
」
ずぶっ、ずぶっ、ぬぶ、ぬぶ、ずぶっズヌッズヌッズヌッ
皆川は熱っぽい目で光の痴態を見ながら、腰を動かし始めた。いやらしい音を立てて硬いペニスが中を擦り、抜き差しされる。強すぎる快感に逃げ出したくても、大きな手で腰を押さえつけられてままならない。
男に犯されている。それを否応なく実感させられる。指では届かなかった部分までカリで押しつぶされ、絶頂感がずっと続く。
「あ゛あぁあんっ…
ひっあッ
あッ
あッ
あッ
あッ
あんッ
」
「どんどん締まってくる。嫌いな相手にハメられてるっていうのに、淫乱だな」
「ああぁっ……
はぁっ
あッ
あんっ
あんっ
」
ぬぶっ……ぬぶっ……ずぶっずぶっ、ぐりっぐりっぐりっ
奥まで挿入され、腰を回される。痛みはほとんど感じなかった。いっそ痛ければ正気を保っていられたかもしれないが、こんなに気持ちいいばかりではペニスのことしか考えられなくなってしまいそうだ。
ずぶっずぶっずぶっずぶっ、パンッパンッパンッパンッ
抜き差しがだんだん激しくなる。ペニスが大きすぎて苦しくて、ものすごく気持ちいい。
膝のところに濡れたショーツが引っかかっているのが見える。なんて酷い姿なんだろう。興奮してゾクゾクするのが止まらない。
「あぁんっ…
はぁっ、あッ
あぁんっ…
あッ
あッ
あんッ
」
「さっきみたいにいいって言えよ。俺にペニスハメられて気持ちいいって」
「はぁっ…アッあッ…
あぁあっ……
」
言うまでもなく反応で分かりきっているというのに、皆川はそんなことを要求してくる。ペニスでイイところをゴリゴリと攻めながら。
「女」になってしまった自分を認めたくない気持ちと、認めてしまっておかしくなりそうなほどの絶頂を味わいたいという欲望が入り交じる。
「あぁあっ…
ひあっ
あ゛ッ
うぁっ
」
「認めないつもりか? ……ああ、胸も触ってほしいのか、女みたいに」
「ひあぁっ……
アッあぁあんっ!
」
くにっ、くにっ……くり、くり、こすっこすっ、くりくりっ
ズヌッズヌッズヌッ、ぬぷっぬぷっぬぷっぬぷっ
皆川は少し苛立ったような様子で、まだ着けられたままのブラをずらすと、両方の乳首を指で弾いてきた。
蕩ける快感が乳首から湧き上がって、アナルがひくつく。そこを無理やりペニスで押し広げてピストンされ、乳首を摘んでひねられ……2つの性感帯から暴力的なまでの快感を与えられ、頭が真っ白になる。
「あ゛ひいっ
あ゛ッ
あぁんっ
あんあんあんあんあんっ!
」
「ブラずらして乳首責めらながら中にペニスをハメられて、すごい姿になってるよお前。女みたいって言ったけど、女よりよほどいやらしい」
くりっくりっくりっくりっ、くにくにくにっ
ずぶっずぶっずぶっずぶっ、パンッパンッパンッパンッ
本当に、自分でも信じられないくらい卑猥で、どうしようもなく感じる。よりにもよって皆川が自分をこんなにしてしまった。これ以上の屈辱があるだろうか? 些細な弱味さえ見せないように努めていた相手に、乳首を執拗に責められ、激しくピストンされ――。
「〜〜っ
いいっ
きもちいっ…
乳首くりくりされながら、ち〇ぽハメられるのっきもちいいっ…!
あっ
あんあんあんあんッ!
」
光はついに完全に堕ちた。色々な感情を欲望が凌駕して、塗りつぶしてしまったのだ。
もっと気持ちよくなりたい、男なのに女の下着を着けた姿でめちゃくちゃにされたい――。
「あぁんっ
あッいいっ…
ちくびっ…
あへっ
あひぃっ
」
「……淫乱。乳首どうされたい?」
「あぁっ……
舐めてっ…
さっきみたいに舌でれろれろしながら、中突いてほしいっ…
あッ
あッ
あぁあーっ…
」
ちゅ……れろ、ちゅく、ちゅく、くりっくりっ……
ずぶっずぶっずぶっずぶっずぶっ、ぬぷっぬぷっ、ぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっ
欲望のままにねだると、皆川はすぐに叶えてくれた。勃起した乳首を激しく舐め、噛みながら吸われ、そうしながらペニスで中を擦りまくる。
頭がおかしくなりそうなほど気持ちいい。絶頂感の更に上の感覚に見舞われる。
「ああぁあッ…
いくっ
もっいっちゃうっ…!
あああッ
」
「んっ……イくのか、ペニス触ってもないのに、俺に犯されてメスイキしそう?」
「ああぁんっ
メスイキっしちゃうっ…
女みたいに犯されていくっ…
アッあ゛あああ〜っ…!
」
ちゅくっちゅくっ、くりっくりっくりっくりっ、ぢゅっちゅくっちゅううっ
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっ、パンパンパンパンパンパンッ!
びくっびくっびくんっ、びゅるっびゅるるるっ
乳首を吸われ、アナルの敏感な粘膜を何度もペニスで押しつぶされ、途方もない快感の末勝手にペニスから白濁が飛び散っていた。
絶頂は中々終わらず、その間も激しいピストンを続けられ、全身が魚のようにびくつく。
「あ゛あぁっ…
ひっあっあんッ
ああーっ…
」
「っすごいな、中突くたびにいやらしい汁が飛び散ってる」
「あっ
あ゛あッあ〜っ…
」
ずぶっずぶっずぶっずぶっ、ぐりぐりぐりぐりッ!
皆川の腰の動きにも余裕がなくなってくる。イったばかりで極限まで敏感になった中を容赦なく突かれ、意識が飛びそうなくらい感じる。
「あ゛あッ
あんッ
もっらめぇっ…
あッ
ひっ
あぁんっ
」
「っ、出すぞ」
「ひああっ
中はっやめ…っ
あッ
あんッ
あんッ
あんッ!
」
ズンッズンッズンッズンッズンッ、ぐりゅっぐりゅっパンパンパンパンパンパンッ!
皆川が、光のアナルでペニスを擦って射精しようとしている。未知のことで怖いのに体はゾクゾクしてその瞬間を想像してしまう。
「中出しが嫌? こんな淫乱な格好して、種付けされたかったんだろ」
「はああっ…種付けなんて……っあああぁーっ…
」
ずぶっずぶっずぶっずぶっ、パンッパンッパンッパンッ
くにっくにっ、くりくりくりくり、ぐりぐりぐりぐりっ
叩きつけるように激しくピストンしながら、勃起しきって腫れた乳首をこね回される。
中で巨大なペニスがドクドクいっている。もうすぐ光の中に種付けするのだと嫌でも感じる。
「あああぁっ!
またいっちゃっ…
あッひっ
あああんっ
」
「はぁっ……いくっ…」
パンッパンッパンッパンッ! ごりゅっごりゅっごりゅっごりゅっ!
ビュルッ、ビュルッ、ドビュッ、ビューーーーーッ……
「あ゛ああぁっ…
あひっ、あっあああ
」
びくっびくっびくっびくんっ
内壁をごりごり押しつぶしながら、熱い精液が大量に注がれる。激しいピストンで光も強制的に絶頂を味わわされ、全身が大きく痙攣して精液が胸まで飛んだ。
「はぁっはぁっ…あ、あっ……
」
ブラジャーに自分の精液がかかっている。ゾクゾクする。
「あぁっ……
たねつけ、されちゃった…っ
俺、」
無意識に呟いていた。背徳的な興奮で体の疼きは一向に治まらない。
「種付け気持ちよかった? もう一回してやろうか」
「あ……
」
皆川が低く囁いてくる。答えはもう決まっていた。光は熱に浮かされながら濡れた唇を開いた。
end
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