もしも拓海がサンタだったら 01
あり
すっかり冬も深まった年の瀬。日が落ちて街中がイルミネーションに彩られる中、年に一度の大仕事が始まる。
「よ……っと」
ずっしりした大きな袋を担ぐ拓海が身に纏っているのは、上下とも白のトリミングが入った赤い服。どこからどう見てもサンタクロースだ。
サンタにしては若くていい男すぎるけど、と鏡に写った姿を確認して自画自賛しつつ、プレゼントを届けるため出発する。
「メリークリスマス…」
笑顔で喜ぶ姿を想像しながら、寝ている子どもの枕元にプレゼントを置く。サンタ業は寒いし神経を使うし給料は安いしと中々ハードだが、この瞬間はやはりいいものだ。
持ち回りの家を何軒も回り疲労困憊の中、ようやく最後の一軒にたどり着いた。今の多くの家には煙突などないので、魔法の道具を使って窓からお邪魔する。断じてピッキングではない。
「ええと、希望のプレゼントはぬいぐるみ……よし」
可愛らしい顔立ちをした少女がすやすやと眠っている。今時の子どもは最新のスマホだのipodだの、予算を著しく圧迫するような品を求めるませたのが多い中、とても可愛くていい子だ。
「メリークリスマス…」
希望通りのぬいぐるみが入った箱を枕元に置き、達成感に包まれていると、不意にドアがガチャリと開く音がした。
「……」
「……」
ドアノブを掴んだまま目を見開いている背の高い男の姿に、拓海は全身の血が凍りつくような心地がした。
サンタともあろうものが人に見られてしまった。しかもその相手が、よりにもよって同じクラスの顔見知りで、拓海の中のいけ好かないランキング堂々トップの男だなんて。
とにかく逃げなくてはと窓に手をかけたが、後ろからその男、高梨が猛然と近づいてきて拘束されてしまった。
「何してるの、倉科」
今はどこからどう見ても完璧なサンタのはずなのに、当然のように普段の名前を呼ばれる。
「な、何の話だ。離せ」
「どこからどう見ても倉科じゃん。小さい子の部屋に不法侵入して、やってること変質者だよ」
「お、俺が幼女に手を出す変態に見えるって言うのか!」
「人を見た目で判断しちゃいけないってよく言うでしょ。妹の近くには置いとけないな。ちょっとこっち来て」
憤慨する拓海に対して高梨も一歩も引かず、強引に腕を掴んで自分の部屋へ引き入れた。
まずいことになった。サンタはプレゼントを届けるとき他人に目撃されてはいけないのだ。サンタ協会から大幅に減点をくらってしまう。それも高梨に変質者のレッテルを張られるなんて、最悪だ。
「さて、どうしようかな」
高梨は後ろ手でドアに鍵をかけると、不躾に拓海のことを眺める。何とか逃げ出せないかと部屋を見渡すが意外に隙がない。
仕方ない。嫌だけどサンタであることを説明して分からせるしかないだろう。幼女を狙う変質者と誤解され吹聴されるよりはマシだ。
「俺はサンタとしてプレゼントを届けに来ただけだ。もちろん変質者なんかじゃないし、ストライクゾーンは高校生以上の女子だけだ」
「……ふーん。でもさ、倉科が気に入ってるあの子、ミナちゃんだっけ? 歳の割にロリ系だし何か怪しいな」
「何で……お前がそれを知ってるんだよ」
高梨は信じるどころか、余計表情を冷たくして嫌なことを言ってくる。
「やっぱり怪しいな。袋の中は空みたいだけど、服の下に何か隠し持ってるんじゃないの」
「なっ……」
高梨がいきなりサンタ服をめくり上げてきた。突然過ぎて抵抗もできない。
当然サンタ服の下には幼女を襲うためのグッズなんてなく、素肌を見られたなんてこともなく、しっかりと高機能インナーが着こまれている。
「――なんでサンタがこんなの着てるの」
「寒いんだから仕方ないだろ! とにかく何も隠してないって分かったんだから、――ひあっ?」
「ここ、勃ってる」
言われて視線を落とすと、……乳首が、勃起してインナーを押し上げていた。寒かったら勃つことくらいあるだろうし今まで気にしたことなどなかったのに、指摘されてじっと見られると急に意識してそこがじんとしてしまう。
「ふ、ふざけるなよ、そんなところ」
「こんなもの隠してたんだ。ちゃんと調べなきゃ」
「やめ、あっあぁんっ
」
からかってる、にしてはやけに真剣な目でそこを凝視しながら高梨が触れた瞬間、体に電流が走った。自分でも聞いたことのないひっくり返った声が勝手に出てきて、信じられない気持ちになる。高梨も一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに意地悪く囁いてくる。
「ここ、気持ちいいの?」
「違う! っあッ
ひあッあッ
」
こす、こすっ、くに、くに、くりくりくり
指先を上下させて乳首を擦られる。すべすべしたインナー越しの感覚がもどかしくてゾクゾクして、下半身まで甘く痺れる。
おかしい。乳首がこんなに気持ちいいなんて。それも嫌いな男に触られてるっていうのに。乳首くりくりされて淫乱みたいな声出して下半身を濡らしてる自分が信じられなくて恐怖さえ覚える。
「やぁっもっやめっ…
あぁっ
あッんっ
」
「抵抗しないで。小さい女の子の部屋に忍び込んで、その上乳首で感じまくっちゃう変態だなんて皆に知られたくないでしょ?」
「……っ」
心なしか掠れた声で言われ、体が固まる。幼女狙いの変質者というのは事実無根だが、今まさに乳首で感じまくっているというのは紛れも無い事実だった。というか怪しい物を調べるというていだったのに高梨も普通に乳首と言いきってしまっている。どういう状況だ。
「あぁッ
言うな、言わないでっ…こんなの…あッあッ
ちくびっ…
あぁんっ
」
「はぁっやらし…ね、こうされるのと、くりくりされるの、どっちが好き?」
「あああッ!
んっあッ
あんっ
あんッ
あッ
らめッ
あはぁっ
」
こすっこすっ、くりくりくりくりくりくり
ぎゅっぎゅっぎゅうっぐりゅぐりゅっ、ぐりゅっぐりゅっ
高梨は片方の乳首を高速で何度も弾き、片方の乳首は指先で掴んで捻ったり、押しつぶしたりしてきた。腰が大きく跳ね、完全に勃起したペニスから汁がじゅわじゅわ漏れる。
「すごい声……ね、教えて? もっと気持ちよくしてあげる」
「ひああぁっ
わかんない…っあッあッどっちも、どっちもいい、きもちいっ…!
あぁんッ
あッ
あッ
あんッ
あんッ
ああーッ!
」
「っエロすぎ。もう直接触るから、倉科の乳首っ…」
「あぁッ
やっ見るな…ッはぁっはぁ」
高梨がインナーを一気にめくり上げた。
ピンク色の乳首は充血していつもより色が濃く、誘うようにぷっくり勃起していた。ギラギラした目でそれを捉えた次の瞬間、高梨は誘われるままむしゃぶりついた。
「あぁああんっ!
ひあッらめっ
あッあんッ
ああんっ!
」
「んっ……」
ちゅううっ、れろ…れろ…、ちゅく、ちゅくちゅくっ
熱い粘膜に包まれ、乳首が性器になったみたいに強烈な快感が襲ってくる。最初こそ激しく吸われたが、性感を刺激するようにねっとり舐められたり舌で弾かれたりすると、下半身からどんどん汁が溢れてくる。片方の乳首も指でぐりぐり押しつぶされる。
「やぁっイくっ
イっちゃっうっ
あぁッ
ひっああッ
」
強制的に未知の世界へ引きずり込まれるような感覚だった。触ってもいないペニスは限界寸前でビクビクしていて、でもそれだけじゃない。乳首がおかしい。本当に性器になってしまったみたいに、何か、熱いものが体の奥から湧き上がってくる――。
「あぁあッ
いくっ
なんかきちゃうっ…
あッああああぁんっ!
」
「んっ――!?」
れろれろっちゅっちゅくちゅくちゅくちゅくっ
びゅっびゅくっびゅくっびゅるるるっ
「ひあァッ
出てるっ
あッあああ…
なんで、ミルク出てる…っ
あッあひっ
ああん…っ
」
信じられないことに、拓海の乳首から白濁したミルクが射精みたいに噴き出してきた。片方の乳首から出たミルクが胸と高梨の手に飛び散り、もう片方のものは高梨の口内へ注がれていく。
「ん、んん……はぁっ」
それを躊躇うことなく飲み込む高梨に、何故か全身が甘く疼いてたまらなくなる。
「はぁ、はぁ……倉科、どういうこと? 何で乳首からミルクなんて出るの?」
一滴もこぼすことなく飲み干したあと、高梨はようやく乳首から唇を離すと獣みたいな荒々しい顔で問うてきた。
「し、知らない。こんなの、何かの間違いだ」
「ってことは、ミルク出しちゃったのは今のが初めて?」
「だから俺はミルクなんて…っ」
「出したんだよ。乳首いじったら女よりやらしくアンアン感じまくって、舐めたらミルクビュービュー出して乳首イキして……最高にエロかった」
どこか恍惚と言う高梨に対して、拓海は絶望的な気分になる。男が乳首からミルクを出すなんて明らかに異常だ。事態を受け止めきれない。
「エロいのはお前だろ! お前が調べるとか言って変なことするから、こ、こんな…」
「倉科、泣いてるの? マジで初めてだったんだ。大丈夫、このことは俺たち二人だけの秘密だよ」
高梨が耳元で内緒話をするように囁いた。そうされると自分だけじゃなく高梨の息も荒くなってることに気づく。ゾクっとして逃げようとしたがそのまま耳を舐められながら乳首を摘まれ一瞬で力が抜けてしまう。
「ひあっ…
んっ、やめ、ぁっ
」
「耳も感じるんだ…? はぁ、すげーやらしい」
「ちがっ…あっあぁっん…
」
後ろから抱きしめられるような体勢になって、熱くなった体同士が密着する。何だか硬いものが尻に当たって――。
「やっ…! ひっあッ
あぁんっ
」
「駄目だよ、逃がさない」
慌てて腰を引こうとしたが、高梨はがっちりと拘束しながら咎めるように乳首を激しくこね回す。乳首から下半身まで甘く蕩けるような心地がして喘ぐことしかできなくなる。
「あぁっ…
ん、はぁっ、あっ
」
「倉科、またミルク出して? 乳首ミルク出しながらイくところ見たい」
「変態っ…ひっあッ
あッ
ああんっ!
」
くりくりくりくりっ、こすっこすっこすっぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっ
高梨は耳を食みながら、ミルクを絞り出すように両方の乳首を執拗に弄る。中指と親指で摘んで左右にくりくりしながら、人差し指の先で細かく弾いてくる。
「ああぁんっ
出ちゃうっ
またミルクがっ…
らめっ
あッあひっ
あああッ
」
「はぁ、いいよ、出して…」
「ひあぁっ
イッあッんっ…
乳首ミルクでるっ…
ああぁーっ!
」
ぐりぐりぐりぐりぐりぐりっ!
びゅっびゅくっびゅくっびゅるるっ…!
「あぁんっ
あひっ…
あッやっああッ
」
重々しい絶頂感と共に、再び白濁が吹き出す。高梨の長い指に弄られ、自分の乳首からミルクがたくさん出てる。信じたくないことなのにその様子から視線を逸らせない。体も、心も異常に興奮している。
「あぁッ
やっ擦れ…あぁん
」
快感で腰がびくつくのが全然治まらず、必然的に後ろの高梨の硬いものに尻が何度も擦り付けられてしまう。
ぐり、ぐりっごりっごりっごりゅっ
「あぁっ
ひっ硬い…っ
あッもっやぁっ…
」
熱くて硬くて明らかに大きいもの。触れてるところからゾクゾクするような、倒錯的な快感が全身に広がっていく。これではまるで自分が高梨の勃起ペニスに欲情して誘ってるみたいで嫌で仕方ないのに、でもミルクを出た後の乳首をしつこく弄られるものだからゴリゴリするのが止められない。
「っ……ああもう我慢できない」
「やっやめっ…あぁっ
」
高梨が早口で何事か呟くと、拓海のズボンの中に手を突っ込んできた。
「すっごい濡れてる…俺に乳首弄られて、こっちからもいっぱいミルク出しちゃったんだ」
「違う…あっあぁっ
」
パンツの中がドロドロに濡れてることには気づいていたが、高梨に触れられて指摘されるとかあっと頭に血が上る。高梨は濡れたペニスを撫で回して手を濡らすと、その指をいきなりアナルに突っ込んだ。
ぬちゅ、ぬぶ、ずぷぷぷぷっ…
「ひっああぁッ!
」
「狭…悪いけどゆっくり慣らす余裕ないから、優しくできないかも。痛かったら言って」
「やっあッあ゛ぁんっ
」
ずぷ、ずぷっ、ずぷっじゅぶっじゅぶっ
初めてそんなところに指を挿れられたかと思ったら、いやらしくピストンされ初めての快感を味合わされる。
「あひっ
あぁっ
やっ…あッやっあんっ
あんっ
」
「すごい声…痛くはない?」
「あぁっんっ
変っ…あぁッおかしくなるッ
あッああッ
」
「えっろ…いいよおかしくなっても」
ずぶっずりゅっズボズボズボッ、ぐりぐりぐりぐりぐりぐりっ
高梨は無理やり二本目の指をねじ込むと激しく抜き差ししてきた。それでも痛みはほとんどなくて、ペニスを扱くよりずっと強烈な快感が襲ってくる。
「あぁッんっ
はあッあんあぁっ…
」
ズブッズブッズブッズブッぐりっぐりっぐりっぐりっ
アナルが性器になってしまった。触られてない乳首が切なく疼いて、まためちゃくちゃに弄って欲しいといういやらしい衝動で苦しくなる。
「あぁッ
あっあんッ
いくっ
また出ちゃうっ…
ひああッ
」
訳も分からないままやってきた絶頂感に叫んだ瞬間指が引き抜かれた。呆然と高梨の方を見ると、さっきまで拓海の体に押し付けられていた勃起がこちらに向けられていた。血管が浮き出るほどビキビキに勃起して反り返っている巨大なそれに体の奥がきゅううっと疼く。
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