昼下がりのバイブ夫視点 2


あり

「ただいま」
「……、おかえりなさい」

 玄関からリビングダイニングに入ると、食欲をくすぐる香りがした。
 以前は食事も好きにしていいと伝えていたが、
「時間があるならできるだけ一緒にとろう」
と改めて伝えると、毎日のように用意するようになった。
 一度魚が好きだと言ったからか、今日のメインはカレイの煮付けで、他に豆苗炒め、茄子の煮浸しと大根の味噌汁などが食卓に並ぶ。

「――美味いよ」
「よかったです」

 食事の時間はいつも静かなものだ。短く嘘偽りない感想を伝えると、嬉しそうに微笑まれる。
 楓は結婚前は料理の習慣もなかったらしいが、めきめきと腕を上げ最近は凝ったものも作るようになった。要領がいいのだろう。それに時間が有り余っているから。若い男にずっと家にいさせるのは残酷なことなのだろうと、よく味の染みた茄子を口に運びながら考える。今のところ自由に外に出してやるほど寛容にはなれない。

 先に寝ているように言って、誠一は風呂に入って明日の予定をチェックし、それから夫夫の寝室に静かに入った。
 楓は先にベッドで寝ていた。寝息は規則正しいようで時々止まったり、息を飲む気配がする。寝たフリだとするならお粗末だ。
 誠一がベッドに入ると案の定、体がびくりと震えた。
 後ろから楓の体に寄り添う。

「はぁ……」
「……いいか?」

 抱きしめるようにして、耳元で囁くとまた体が震える。本当に普通の夫婦の営みの始まりのようだ。だが誠一は、拒絶されても尊重するべき楓の意志を踏みにじるかもしれない。妻がどれほど淫らか知ってしまったから。

「はぁっ……ん……でも、明日も仕事……」
「問題ない。それとも始めたら朝まで離さないつもりか」
「そんなことっ」

 仄かな灯りでも、楓の耳が赤くなるのが見て取れた。淫らな人妻のくせに、恥じらい方は処女と言っても通る。
 実際一度挿入したら絡みついてきて、ずっとそうしていたくなるような体をしているくせに。
 衝動のままに体に手を這わせ、胸を弄る。
 さすっ……さす、こすっ、くりっ……

「はあぁっ……んっあっ……んっ……

 柔らかなパジャマの上から乳首を擦ると、すぐに甘い声が漏れる。楓はここがとても敏感なのだ。すぐにでも勃起させてもっと敏感にしてやろうと、指先で摘み、くりくり擦る。

「はぁっ……あっあ……んっ……んああっ…
「唇を噛むな、声を聞かせて」
「あぁんっ……あっんっ…あっあっ

 喘ぎ声で媚びるどころか、これでも必死に声を抑えようとしているのだから驚くばかりだ。そうはさせまいと片方の指を口の中に突っ込み、開かせる。唾液をまとった熱い舌が指に当たるが、乳首を擦るとそれを気にする余裕もなくなるのか指をしゃぶるようにしてひっくり返った声を上げる。

「んっああっあ〜〜……っだめぇっ、ちくびんっあっはぁんっ
「駄目だと? どの口が言う。もう勃起して、触れば触るだけ感じているんだろう」
「あっあっああぁっ……当たってっ……」

 くりっ……くり、くりくりくりくり……っ
 ごりゅっ……ごりっ、ごりっ、ごりっ……

 乳首で感じる妻の姿に昂ぶった肉棒を、無遠慮に尻に擦り付ける。楓の尻は柔らかく、同じ男とは思えない。いや、単なる男とはもはやとても見られない。人妻の、男を誘惑する尻だ。楓は雌だったのだ。誰かにそうされたのかと思うと腸が煮えくり返りそうだ。もう二度とさせない。誠一の妻なのだから、誠一だけの雌だ。亭主関白ではない。誠一のビキビキ脈打つ凶器も、楓以外の誰かではもう満足できないしそうする気も更々ない。

「はあぁっ……誠一さんっんっあっああぁっ…乳首っ…気持ちよくなっちゃうひあぁっ…
「腰が揺れているな……」

 布はもう邪魔でしかなく、パジャマを下着ごと下ろす。生で触れる楓の肌は滑らかで、硬いものでいくらでも蹂躙できてしまえる。

「あぁっ……んっ、んっ…ひあぁっ…
「――乳首だけで、股をこんなに濡らして……」
「あああぁ〜〜……っ

 ぬ゛るっ……ぐちゅっ、ぬ゛るっ……

 乳首が性器のように敏感な楓は、指で細かく乳首を擦られただけで穴まで濡らし、ビクビク震えている。なんて淫らなんだろう。

「もうハメてほしい……?」
「あっあああっ……だめぇ、そんな、大きいの、いきなり……っ

 びくびくびくっ……びくっびくっびくっ……

 低い声で訊いておきながら、元よりすぐにハメるのは無理だとわかっている。わかっていて、挿入を想像して恐れながら腰をビクつかせる楓を視姦する。
 すぐにでもねじ込みたいのはまだ堪えなければならない。楓は淫乱だが、恥じらいぶり以上に穴はまだまだ処女の狭さだ。すぐに並より大きな肉棒を挿入することなどできない。
 誠一はすぐにでも穴に入って種付けしたいと訴える熱い塊を、太ももの間にねじ込んだ。

「あああぁっ……ドクドクして……はあっ、あっ……あっ……
「はぁ……悪いがまずはこちらで処理してもらう」
「あっあへぇっ

 ぬ゛ぷっぬ゛ぷっ……ずりっずりっずりっずりっ
 くりくりくりっ……こす、こす、こす、くりくりくりっ

 勃起乳首を指先で弄びながら、いきり立った肉棒を太ももで擦る。元々細かった楓だが、もっと食事をとるように言ったことでいくらか下半身には筋肉の上にうっすら脂肪もついてきて、ムチムチとした肉に勃起が締め付けられる。濡れた感触も手伝って腰が止まらなくなる。本当淫らな人妻だ。結婚してしばらく放っておいた自分が今となっては信じがたい。

「あっあっあぁっ…擦れてぅんっ、っ…あっあ〜〜……
「いいか……これが好きか」
「あっあへっあひぃっ……はぁんっんっあっああっ
「夫の性器が好きかと訊いている。答えて」
「〜〜……っあっそんな、ああぁっ…

 ずりゅっずりゅっずりゅっずりゅっ、ぐちゅっぐちゅっ……

 なかなか答えない楓に、躍起になって腰を激しく遣い乳首を親指で押しつぶして転がす。感じているのが伝わってくるのに認めようとしない楓にますます行為は激しさを増す。

「嫌なのか。やめてほしいのか」
「んひぃっ……違、……だって、おち○ぽが好きなんて、……そんな淫乱なの、もっと誠一さんに軽蔑されちゃうっ……ああっ…
「……」

 肉棒がどくりと脈打った。散々淫らな姿を晒しておいて、今更何を言っているのか。
 楓は誠一に軽蔑されたくないと思っているのか。――全く見当違いもいいところだ。

「……いいんだよ、淫乱で。俺はどんなどうしようもない淫乱な君でも捨てたりしない。ずっと望むものをあげよう」
「あああぁっ……んぉっあっあぁん……
「ただし、俺以外の誰かに知られたらどう思われるかは覚悟しておいたほうがいいがなっ」
「……っ、ああっ…っ誠一さんっ……誠一さんの、おち○ぽ好きぃっ……好き硬くておっきいの…んっおっ

 ずりゅっずりゅっぬ゛ぷっぬ゛ぷっ

 暗さに目が慣れて、顔を蕩けさせた楓がよく見える。誠一はひどく興奮して、精子が駆け上がってくるのを感じた。

「そんなに好きか……俺のこれがっ」
「あっあひっ…んっ好き、ん、もう、お尻、ハメてほしくてきゅんきゅんしてぅあっあっおっ…ごめんなさい、あっ乳首とお股気持ちよくて、もう奥までずんずんしてほしくなってぅ……っあああっいくっいっちゃうっあっああぁんっ
「……っ、俺も出すぞ、はぁっ、いくっ……」

 ずりっずりっずりっずりっずりゅっずりゅっ!
 ドプッドピュッ……ビューーーーーーっ……
 びくびくびくびくっびくんっびくんっ……

「はああぁっ……あっあぇっ…でてぅっ…んっあああぁ……っ
「はぁっはぁっ……ああ……」

 ハメてほしい。その一言で瞬時にあの狭く熱く蠢く穴に挿入した快感が思い起こされ、耐える間もなく精子が睾丸から怒張の先に上がってきて、楓の太ももに勢いよく射精していた。楓もアクメしてびくびくと痙攣してひっくりかえった声を上げる。

「ひあああっ……あっあぁ……んっはあぁんっ…
「ここに……すぐにハメてやる」

 ぬ゛ぶっ……ずぶっ、ずっずぬっ……

 絶頂で荒い息が収まらぬまま、誠一は指を穴にねじ込んだ。そこは痙攣しっぱなしで指に吸い付いてくる。素股している間もずっとこうだったのかと思うとすぐにまたペニスがぐっと熱をもって起き上がる。
 本番はこれからだ。素股で射精しても無駄打ちしたとは思わない。一回程度では萎える気配が全くないからだ。楓の体を考えればもう一、二発抜いておいてもいいくらいだが、いい加減我慢がきかない。

「あっあっあんっ…だめぇそこ、あっあ〜〜……
「よほどここが――寂しかったのか。吸い付いていて」
「あっあ゛ひぃっ…んっんっ…あっあぁああんっ

 ずぬっ……ずぶ、ずぶ、ぐりぐりぐりっ……

 穴は指にぎゅうぎゅうと熱く絡みつく。以前はきつく窄まったそこに、挿入を拒んでいるとしか思えなかった。今は一転して、太い棒の挿入を誘っているとしか思えない。
 ――これほど淫らな体を放置した誠一に落ち度があったのだろうか。他の男に雌の快感を教え込まされたのだと想像するだけで血が上り酷く不快になる。

「どうなんだ楓。既婚者として慎ましくしろと言ったのに、こんなに感じやすい穴をして。指に……吸い付いて、ペニスを咥え込みたいと言っているようなものじゃないか」
「あっあひぃっ…ごめんなさい、だって、ひ、ひとりでするなって言われたからっ…おま〇こ疼いてあっあ゛っでも、我慢したからぁっ

 ドクドクとペニスが脈打つ。興奮で普段はかかないような汗が滲み呼吸が熱くなる。すぐにねじ込みたい欲望と、もっと楓を追い詰めて自分だけに向けた淫語を吐かせたい欲望とが混ざり合う。

「本当に我慢できた? ――他の男のものを勝手に咥えこんだくせに」

 ぐりっ……ぐりゅっ、ぬ゛ぶっ、ぬ゛ぶっ……!

「ん゛ッぉおおっ…ほ、ほんとっ、…誠一さんだけ、誠一さんのおち〇ぽ、思い出して、…っおま〇こきゅんきゅんして、エッチな気分になっちゃったけど、ふーふーっ…我慢した……っまた、ハメてほしくて……っ

 誠一は黙って指を抜き、いきり立った自身を代わりに淫らな場所へ押し付けた。
 当然のようにゴムはせず生のまま。楓が生で挿入してほしいと以前言ったのだ。生のまま熱い粘膜に擦られ、容赦なく中に種付けする快感を一度知ったら、とてもゴムなどつけられない。
 酷く痙攣する穴に、腰が誘われるようにして動いた。

「挿れるぞ」
「あっあ゛あああああっ……!

 ぬ゛ぶっ……ずんっ……ぬ゛ぶっ、ずぶぶぶぶっ……!

 何度挿入してもキツいままの穴を剛直が押し広げて犯す。うごめく粘膜が隙間なく絡みついてきて快感が途切れることは一瞬もない。必然的に誠一の余裕と理性を奪っていく。

「あひっんっ…あ゛ああっ…はいってぅ誠一さんのっ…あっぉおっ……あ゛〜〜っ…
「力を抜いて……、精子がほしいのは分かったが、これでは上手く動けない、ほら」
「あっあっあぁんっ

 くに……こす、こすくりくり……
 ずぬっ……ぬ゛ぶっ、ずんっ……ずんっ……

 後ろから震える体を抱きしめ、耳を吐息で犯し、乳首を指先で転がす。そうしながら腰を穿つとますます中がびくついて誠一の獣のような昂りを刺激する。
 楓の体はぐったりとベッドに倒れるように寝て、されるがままだ。自分がどうにでもできてしまえる征服欲が湧き上がる。きつく処女のような中を滅茶苦茶にするのを憐れむ気持ちもなくはないが、もっと暴力的な衝動が勝ってしまう。

「全く、力を抜けと言っているのに締め付けてきて、言うことを聞けない奥さんだなっ」
「ひああ〜〜っ…うぁッあんッあんっあぁんっ

 ずぶっずぶっずぶっずぶっ、ぱんっぱんっぱんっぱんっ

 きついとはいえ柔らかい粘膜を蹂躙するのは簡単なことだ。肉が絡みついて肉棒を扱き上げ、むしろもっと強く腰を穿って奥まで犯し尽くしたい。壊してしまわないギリギリまで激しく、淫らな穴に何度も何度も腰を打ち付ける。

「ああっあ゛っあっあんっあんあんあんあんあんっ…ひっお゛っ…激しいっ…せーいちさんっンッお゛っあっあああっ…
「どうだ……っ、いいか、俺のペニスが……っ、よくなくてももう二度と、他の男に触れさせるのは許さないがな」
「あああぁっ……ンッいいっあひぃっ…誠一さんの、おち〇ぽっ…すきぃっあっあ゛っ…一番、あっ奥っ…お゛っ…っ
「何が一番だ、他の男と比べているのか……っ、はぁっはぁっ」

 ズバンッズバンッズバンッ、ごちゅっごちゅっごりっごりっごりっごりっ!

 激情をぶつけるように奥まで強引に突き入れた。興奮と憤りがぐちゃぐちゃに混ざり、怒張が凶器のように硬く脈打つ。
 楓は他の男に抱かれた。忘れようとしても忘れられるものではなく誠一を苛む。
 元はといえば、誠一が楓を家に押し込め、そのくせ真正面から向き合うことを放棄していたのが原因だ。
 結婚前は、名目上の妻として最低限の勤めを果たし世間体を守れていれば、他の男との遊びで発散してくれたほうが好都合とさえ思っていた。
 信頼や愛情を抱かれる努力をしていなかったのだから寝取られても文句は言えない。理性的に考えれば。

「あっあっあひぃっあへぇっ…ごめんなさっ…あっあ゛っもう、誠一さんだけ、はぁんっあっあ゛っああぁ〜っ……
「本当に……? 二度目はないからな、もしまた他の男のものを咥えこんだら」
「あっあんッあんッあんッ

 ズヌッズヌッズヌッ、パンッパンッパンッパンッ

 ――楓は自分から誘ったわけではない。バイブの購入を知られ、半ば強引に犯されたのだ。誠一は確信している。
 控えめな専業主夫の顔をして、実は太く淫らなバイブを夫に内緒で注文し、欲求不満な穴を一人慰めようとしていた……。若く体力の有り余った男がそんな姿を見せつけられたら、どんな反応をすることか。一度下半身を昂ぶらせてしまえば、嫌だと言われても誘われているとしか判断できなくなるだろう。
 思い出したくもないのに想像が止まらない。不貞を働かれたから離婚しようとか、自分も好きに遊ぼうとは、頭を過ることもなかった。
 処女を奪ったわけではないが、確実に楓を淫らに開花させた男。憎らしい。しかしその男がいなければ今誠一が楓を抱き、途方もない快感と興奮を味わっていることもなかっただろう。

「――俺以外と寝たら、もう二度と他の男と会わせることもさせない。ずっとこうして外にも出ず、俺のペニスだけを咥えこんでいてもらうからな」
「〜〜あああぁっ…ぅんっ、んっん゛嬉しいっ、誠一さんの、ずっとハメてぇっ…奥まであっあんっごりごり当てて……あっあ゛っおおおっ…
「……っ」

 想像の上をいく淫らな言葉にペニスが再三脈打ち、射精が近いと知らせる。楓の中も絶頂しているように蠢き、突くたびにぎゅっと抱きついてきて、雌の快感に浸っているのだ。誠一の言葉は横暴で亭主関白の極みだというのに。実のところ誠一のほうが楓の望むままに動かされているのかもしれない。

「あっあっあんっいくっい゛っ…中で、雌イキしちゃうんっあっあんっあっああああっ
「ああ……一緒にイこう。精子を奥に注ぐからな、孕んで」
「おおぉっ……っんっイっいくっいくいくいくっ……あ゛ああああ〜〜っ……

 どちゅっどちゅっどちゅっどちゅっ、ぱんっぱんっパンパンパンパンパンパンッ!
 痙攣する体をがっちりと抱きしめて拘束すると、穴も抱きしめ返すようにペニスに絡みついて全身の血が滾る。後ろからガンガンと腰を突き上げ肉の穴を抉りまくる。最早腰を止めるすべはなく、楓の中に射精して孕ませたいという本能が誠一を突き動かしていた。
 最初は加減していたはずの最奥まで、結局容赦なくハメ込み、内壁に搾られ激しい絶頂を覚えた。

「ああっ……出る、楓、孕めっ孕め、うっ……」
「あああああっ〜〜っ!イっ…んおっ…お゛っ…っ…あっあへぇっ…

 ごりゅっごりゅっずんっずんっ…っ! パンパンパンパンパン!
 ドビュッドビュッ……びゅるっびゅるっ、ビュルルルルッ……!

「はぁっ……あぁ……、く、孕めっ……楓……」
「あ゛ああっ……なか、しゅごっ……孕んじゃう奥、…っひあぁ誠一さんと、俺の赤ちゃん……っ〜〜っ…

 ――本当に孕んでしまえばいい。中出ししてもまだ興奮に脈打つペニスを中に擦り付けながら、誠一は抱きしめる腕を強くする。
 子どもができたら楓が自分だけのものではなくなるのが問題だが、夫夫としての繋がりはもっと強くなる。一生離れられないくらいに。
 理性的に計算高く生きてきたはずが、暴力的な衝動を抑えられない。小さな楓を初めて見たときは、純粋に守りたいと感じたはずなのに、あれから二十年。随分と爛れてしまった。それでも。

「はぁあっ……誠一さんはあっあ……んっ……
「……」

 楓が、縋り付くように自分を拘束する誠一の両手を握る。支配欲だけでないものがこみ上げてきて、誠一は楓の体を反転させ、深いキスをした。

「ん……」
「んっふぅんっん゛っ……

 びくりと震える淫らな体に、再びペニスが熱を持って硬さを取り戻す。ねっとりと舌が絡まり、楓からも遠慮がちながらぬるぬると擦り付けてきた。
 きっかけは何であれ、二人は神の前で永遠の愛を誓いあった夫と夫だ。一生別れることはできない。これからも誠一の欲望を受け止めるのが楓の運命なのだ。
 誠一が楓を満たして、死ぬまで――いや、死んでも離してやるつもりはない。

end


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