淫魔と弟02


あり

「んんっ…! んっぅ、ん…」
「っ……」

段階とか一切なく即行舌がねじ込まれる。熱い舌が口内の粘膜を擦っただけで下半身がじんと痺れた。鼻にかかった声を出すと、角度を変えて一層激しいキスをされる。
何これめちゃくちゃ気持ちいい。口の中が性器になったみたいに快感が湧き上がってくる。
俺は我慢できなくて自分から舌を絡ませに行った。濡れた洸の舌と擦り合わせるようにすると腰が蕩けるように感じる。

「んっ、はぁ、ん…ん、ぅん…」

ちゅく……ちゅ、ちゅ……れろ、れろ、ちゅく、ちゅくっ……

キスだけでものすごく興奮してる。チ○ポから先走り出ちゃってる……。精に異様に飢えているせいなんだろうけど、こんなの初めてヤったとき以来か、下手したらそれ以上だ。

「んっ……はぁ、あ、はぁっ……」
「……っ、いやらしく舌絡めてきて、この淫乱が」
「はぁっ…、だって、すげー気持よくて……あーもうマジで洸の精子ほしくなっちゃった。チ○ポ奥まで挿れて中出しされたい…」

さっきまで弟はさすがにとか思ってたくせに、そんなの軽く吹き飛ばすような激しい欲望が勝手に口から出てきちゃった。

「――くそっ」
「洸……あっああっ」

洸は低く唸ると、激情をぶつけるみたいに俺の乳首に噛み付いてきた。もうビンビンに勃起して敏感になってたから、いきなりの痛いくらいの快感に腰が大きく跳ねた。

「ひぁっ…あっ、ん、あッあッ」
「こんなに勃起させて…、ん…」

れろ、れろ…ちゅ、ちゅく、ちゅく、ちゅくちゅくちゅく

最初こそ乱暴だったけど、すぐにいやらしく愛撫するように舐められ、ひっきりなしに高い声が出る。
洸に乳首舐められて異常に感じてる。気持ち良すぎて頭がついていかない。

「ぁんっあッひっああっ、そんなとこ、しなくてもいいのにっ…あッあぁんっ」
「黙れ。…今までも散々男にこうされてきたんだろうが」
「あんッあっあッんっ」

ちゅっぢゅううっ くりっくりくりくりくりくりくり

激しく舌で乳首を転がされ、腰がびくびく震えて先走りがパンツを汚していく。一瞬イったのかと思った。それくらい感じる。確かに乳首も今までそれなりに触られてきたけど、こんなの初めてだ。

「あぁんっもっ乳首いいからぁっ…ひあっあッんんっ……」
「何がいいんだ……? こんなに腰を揺らして感じているくせに」

れろっれろっちゅくっちゅくっちゅくっ、くりくりくりくりくりくりっ

「あひっあッあッ…だって、イっちゃうっ…乳首だけでイくのやだ、はぁっ、もっチ○ポほしい、洸の…っアッああぁっ!」
「……乳首だけで射精するところ見せろよ、変態」
「あっヤッああッああぁんっ!」

ぢゅううっ! ちゅくっちゅくっちゅくっ、くりっくりっぐりっぐりっぐりっぐりっぢゅううっ

洸は容赦なく乳首を舌でめちゃくちゃに擦り、押しつぶし、舐めながら吸ってきた。頭が真っ白になる。全身の神経が乳首に集まってるみたいに異常に感じて、俺は大きく痙攣していた。

「ひああっ! いくっ、出るっ…あッんッああーっ!」
「……っ」

拘束されているベッドが大きく軋む。舌で乳首をぐりぐりされながら、俺はものすごい快感の中射精してしまった。
出てる間もずっと乳首を舐められ続け、喘ぎ声も痙攣も止まらなくて苦しくなってくる。

「はぁんっ…ん、ぁ、はぁはぁ…」

余韻で頭がぼうっとする。淫魔はあくまで誘惑し奪う側であって、今までは自然と主導権を握ってセックスしてきた。まあ最初は余裕がなくてそうはいかないこともあったけど。
とにかく、縛られて一方的に愛撫され乳首だけでイかされるなんて初のことで恐怖すら覚えた。今までの男は挿れてってねだればがっついて突っ込んできたのに、洸は全然言うこと聞いてくれないし。
けど――経験したことのない気持ちよさだった。

「はぁ…洸、……っ」

もう頭の中洸に挿れられることでいっぱいになって下半身を見ると、服の上からでもはっきり分かるくらい洸のチ○ポは勃起してた。
――でかい。洸が俺に欲情してあんなにしてる。
全身が熱くなって、アナルがきゅうきゅうと収縮した。

「洸……っ」

洸が俺の下着を脱がせた。ぐちゃぐちゃになった下半身を見られるのはちょっと恥ずかしかったけどようやく挿れてもらえる、と思ったら、そこを凝視したまま洸の頭が近づいてきて。

「っひああっ! あッやっ…あっんっ」

洸が、ひくつくアナルを舐め始めた。

ぬる……ぬちゅ、ぬ、ぬぷ、ぬぷ…

発情すると性器になるそこは、洸の舌を締め付けながら受け入れる。
アナル舐められるのは別に好きじゃなかったはずなのに、舌が窮屈そうに出し入れされるとゾクゾクした感覚が這い上がってくる。

「あぁッ…やっ、そんなとこ、しないでいいのにっ…あっ、んっああっ」

ぬぽ、ぬちゅ、ぬちゅ、ヌプ、ヌプヌプ…

喘ぎ声混じりで言っても説得力はなく、一層奥まで舌をねじ込まれてピストンされる。
気持ちいい。けどそれ以上に奥が疼いて疼いて、辛くてたまらない。奥までゴリゴリ擦ってほしい。頭がおかしくなりそうな、出口の見えない快感の中に放り込まれた感じだ。

「やっアッはぁあっ…舐めるなっってば……っもうっ…ん、ぁあっ」
「ん……何で嫌がってる? あの男には散々舐めさせたんだろう」
「あの男……? あっあぁんっ」

何を言っているのかわからない俺をお構いなしに、洸は舌を引き抜いた代わりに指を挿入してきた。そのままゆるゆると動かされ、中は歓喜して食いつくように締め付ける。

「『俺が散々舐めて慣らしてやったから、痛くないだろ?』」
「……っ」

耳元で囁かれたセリフに、一瞬の間の後どっと汗が滲んでくる。



あの日。淫魔の本能が目覚めた俺は、学校をサボって先輩と俺の家で――。

『はぁっ…あぁっ…、先輩…アっあぁっ』
『すげえ締め付け……俺が散々舐めて慣らしてやったから、痛くないだろ?』
『んっはぁっ…なんか変…あッあっひああっ』
『あーいい…っ気持ちいいんだろ、初めてのくせに』
『んっああッいいっ、気持ちいいっ、あッアッあんっ』
『お前、淫乱すぎ…っ』

まさか。だってあの日、両親は二人とも外で忙しく仕事をしていて、真面目で健康な洸は当然学校に行っていた。聞かれたはずがない、けど、まさか――。

「洸、お前…ああッ」
「さっきお前は俺の人生を狂わせたくないと言っていたが、俺の人生はとっくに狂ってるんだよ。あのときから…」

ずぶっと音を立てて指が引き抜かれ、ずっしりとした質量のものが押し当てられる。

「はぁっ…ぁ、洸、俺…」
「いやらしい顔をして……これをどうしてほしいんだった?」

俺ってホント兄としては最低だなと思う。 まだガキだった洸にあんなモノを見せてしまったという罪悪感より、目の前のチ○ポのことが頭を占めてるんだから。
もっと言うなら、洸が俺の初めてのセックスを見てて、それが心に刻み込まれてて、今俺に欲情してチ○ポ反り返るほどギンギンにさせてることにどうしようもなく興奮する。

「ぁ……挿れて、洸のチ○ポ、俺のアナルに挿れて…っ」
「……挿れるだけでいいのか」
「……っ、だめ、挿れたら突きまくってゴリゴリ擦って、精子中出ししてほしい…っあッあああんっ!」

ヌ、ぬぶ、ずぷ、ずぷ、ヌブブブブッ…!

張り出した硬いカリが締め付けをこじ開け、中を強く擦りながら奥へねじ込まれていく。
待ちに待ったチ○ポが与える快感は凄まじかった。

「あ゛あああッ…いくっいくっあッあ゛ああッ」
「……っ」

びくっびくっびくんっびくんっ

挿れられただけで気づいたら俺はイっていた。全身が痙攣して中の勃起を締め付け、否応なく内壁がゴリゴリ擦られてまた感じまくってしまう。

「ひあ゛っあっ…んっあッああッ」
「くそっ…馬鹿みたいに締め付けて…」

ずっ、ずぶっずぶっ、ずぷっずぷっ

呼吸を荒くしながら洸が腰を動かし始める。大きくて硬いものがやらしい音を立てて出し入れされる。

「ああッひあ゛っいいッ…いいっあッああんッ」
「そんなに感じるのか」
「あひっあ゛ぅっ、いいっきもちいっ…あッおかしくなるっ、洸、洸っ…」
「……っそうやって今まで男を誘惑してきたのか、この悪魔めっ…」

灼けつくような目で俺を睨みながら、洸は腰を掴んで段々と動きを激しくしていく。

ヌブッヌブッヌブッ、ズリュッズリュッズリュッぐりぐりぐりぐりっ

「ひああっ! いくっまたいっちゃうっあッあああんっ!」
「はぁっ……」
「んんーっ…んっんん」

もうイきっぱなしになってる俺に洸は腰を振り続け、ディープキスまでしてきた。舌をねっとりと絡ませるとアナルがきゅんきゅんしまって、その状態で奥まで挿れたまま腰を回される。おかしくなりそうなほど気持ちいい。

ぬる……ぬちゅ、ちゅく、ちゅく、ちゅくちゅく……

ぬぶ、ぬぢゅ、ぬぢゅ、ぐりっぐりっ、ぐりゅっぐりゅ…

まるで愛されてるみたいに錯覚しそうになる。拘束されてて洸に触ることもできないっていうのにこんなこと考えるなんて、マジでおかしくなってるのかも。

「んっ、ん…はぁっ…あッひあッああんッ」
「ん……」

キスが終わったと思ったら、今度は抜き差ししながら乳首を舐めてくる。 敏感な性器を同時に責められて狂おしいくらいの快感がずっと続く。

れろっれろっちゅっちゅく、ちゅくっちゅくっ

ずぶっずぶっずぶっパンッパンッパンッパンッ

「乳首舐めると搾り取るみたいに中が動くな…」
「ああッんっきもちいっ…ひあッアッ」
「どっちが?」
「あひっあッ両方っ…乳首とアナルぐりぐりされるのすごいっ…あッあッああんっ!」

ちゅくっちゅくっちゅくっぐりっぐりっぐりっぐりっ
ヌブッヌブッヌブッパンッパンッパンッパンッ

「はぁっあひっまたっ…いくっああッ…」

乳首を押しつぶされて前立腺も押しつぶされて、もうこれ以上されたら精をもらう前に力尽きてしまうかもしれないと思ったとき、不意に洸が動きを止めた。

「あぁっ…洸、はぁっ、ん…」
「いやらしく腰を揺らすな…俺に、中で射精してほしいんだったな」
「ん、ほしい、洸のせーし、はぁっ…」

挿れただけでもぎゅうぎゅう締め付ける俺の中に顔を顰めながら、洸が言い放った。

「なら言え。もう金輪際男を誘惑する悪魔的な行為はしないと」
「そ、れは……」

無理な話だ。と今まで何度説明しても洸は分かってくれなかった。

「無理なら俺の精はやれない」
「っ……」

引き抜こうとされ焦る。洸の精、洸に中突かれて射精されることしか考えられない。

「わかったから、もうしないっ…洸のチ○ポだけっ…洸がいればいいからぁっ…」

……って、そんな都合のいい話があるか。洸がずっと精をくれる訳はないのに何言ってるんだ俺。と快感に蕩けた頭でセルフツッコミを入れていると。

「――その言葉、忘れるなよ」
「え……ひあああッ!」

低く掠れた声ですごまれたかと思うと、洸が猛然とピストンを再開した。

ずぷっずぷっぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっぐりゅっ! パンパンパンパンパンパンッ!

「あひっあッあッああッ…はげしっ…あッあんあんあんあんっ!」
「すごい声だな…っあのときよりいいのか」
「いいっ、きもちいっ…ひぁっあッこんなのっ…ああッひああっ」
「淫乱…そろそろ出すぞ、佑真の中に精子注いでやる」

その言葉に全身が甘く痺れ、内壁が一層チ○ポを絞るようにぐねぐねと動く。

「あぁっ出してっ、洸のせーし、全部中出ししてっ…あんッあッあッあああッ」
「……っ、出る……!」

ズンッズンッズンッズンッズンッ!ごりゅごりゅごりゅごりゅごりゅっ!
びゅるッドピュッドピュッ、ビューーーーーッ

「ひあぁっ! あ゛あッあッ出てる…っあぁん…」
「はぁっ……」

中で大きいものがビクビク震えて、吐き出された精子に俺の体が狂喜する。洸の精、ものすごく濃い。あれだけ飢えていたのが嘘みたいに満たされている。こんなのは初めてだ。

「はぁ、はぁ、洸……」

恍惚としながら洸の名を呼ぶと、何と腕の拘束を解いてくれた。
精で満たされたことで心も落ち着いていく。これから洸と理性的に話し合わなくてはいけない。謝らなくてはならないこともあるし、ああは言ったものの精がなくては生きていけない。今後のことを考えなくては。
と思って立ち上がろうとしたとき、いきなり後ろから腰を掴まれ。

「え……あっあ゛あッ!」

後ろからギンギンに勃起したチ○ポをハメられた。

「ひああっなんで…っあッあんっああんっ」
「精子がほしいんだろ…っ」
「今日はもうっ…あッあひっんっああッ」

ヌブッヌブッヌブッぐりぐりぐりぐりっ、パンパンパンパンパンパンッ

どうやら穏やかな気持ちになっていたのは俺だけで、洸の怒りは普通に継続中だったらしい。もう今日は十分なのに、執拗に突かれるとやらしい声が止まらなくなってしまう。

「あのとき、お前はこの体勢で醜く勃起したペニスを挿れられていたな…っ」

激しく突かれながら言われ思った。こいつの人生、そして俺の人生もまた、あの瞬間に決まってしまっていたのかもしれないと。

end

prev text