真夏の日


あり

美山律(みやまりつ)の一日は、太陽が真上に来る頃、ひっそりと始まる。
まずは歯をしっかりと磨く。見た目などには全く無頓着だが、虫歯になったら一大事なのでこれは欠かせない。
そして朝昼兼用の食事を摂る。今日のメニューは食パンと昨晩の残りの煮物だ。微妙にミスマッチだが食にこだわりはないので気にならない。腹に入ってしまえば同じだし、間違っても贅沢を言える身分ではないのだから。
食後にも念入りに歯磨きをしたら、いそいそとパソコンの前に座り、オンラインゲームの世界へどっぷりと入り込む。
……と、気づいたら外はすっかり暗くなり、家族が帰宅する音が聞こえてくる。
別に今日が休日というわけではない。大体同じような時間を、律は毎日繰り返している。
要するに律は、ひきこもりニートというやつだった。

何故若い身空で外に出ることができなくなってしまったのか。一番大きな要因は、高校での人間関係が上手くいかなかったことだ。
きっかけは覚えていない。律はクラスのちょっと悪いグループに絡まれ、馬鹿にされていた。何が彼らの気に障ったのか、今でも分からない。あえていうなら高校デビューを目論んで、ちょっとファッションや言動が鬱陶しかったかもしれないが、はっきり言ってもっと痛い感じの奴は他にもいたのに……と、思い出すたびそんな埒もないことを考えてムカムカしてしまう。
たちの悪いことにその生徒達はジャイアンのような性格のくせに見た目も成績も悪くなく、自然とクラスの中心的な存在となり、反対に律はクラスで居心地の悪い思いをすることになった。
しかし心折れそうになっていたところに、突然救いの女神が現れた。女神は律が裏庭で一人昼食をとっている姿を気の毒に思ったのか、優しく声をかけてくれた。クラスは違っていたのが残念だったが、初めてできた友達だった。
友達、として付き合っていければよかったのだろうが、律はトチ狂って女神に懸想した。そして初恋に胸躍らせる律は、何も考えず勝算皆無な告白をしてしまったのだ。

『俺の彼女になってください!』
『……いや、それはちょっと』

――当たり前だ。その高校は男子校であり、女神は確かに綺麗な顔をしていたが、正真正銘の男だったのだから。
冷静に考えれば分かることなのだが、そのときの律はこの世の終わりのようなショックを受け、涙目でその場から走り去った。
頭が冷えてくると、残るのは絶望感だけだった。もう女神に合わす顔がない。それに、このことをあの生徒達に知られたら、どれだけ馬鹿にされ、罵られることか……。
ちょうど3月の終業式間近のことだったので、律は逃げるように他校の編入試験を受けることにした。そしてそれにことごとく落ちた。
そこで今度こそ完全に、律の心はボキボキに折れてしまったのだった。

そんなこんなで高校一年生の終わりから引きこもり始めて早二年。いよいよ成人も近くなってきて焦りはあるが、具体的に行動を起こす勇気もなく、だらだらと日々が過ぎてしまっている。
家はそれなりに裕福で、両親からの苦言はあるものの頭ごなしに怒鳴られたり追い出されたりと言うことはない。どうやら親としては、昔から共働きで構ってやれなかったのが一因では……という負い目がどこかにあるらしい。別にそんなことはないのだが、あえて訂正はしていない。駄目人間だという自覚はある。
しかし駄目人間なりに、両親の愛情は理解していたし、申し訳なく思う気持ちもあった。
そんなある日、母親が珍しく律に頼みごとをした。

「律、リビングのエアコンが壊れちゃったの。明日電器屋さんが来てくれるんだけど、私もお父さんも仕事があるから応対お願い」

はっきり言って他人様と関わるのはとても嫌なのだが、家に置かせてもらっている以上断るわけにはいかない。律は渋々ながら了承の返事をした。
しかしこのエアコンの故障が律の運命を変えることになるなんて、このときは知る由もなかった。

◆◇

「……はい」
「あ、どうも。鈴木電器店です」

翌日、憂鬱な気分で迎え入れた電器屋は、いかにもな好青年だった。 顔立ちは柔らかめだが、程よく筋肉のついた身体が精悍な印象を与える。不摂生と運動不足でヒョロヒョロな自分の身体と比べると、それだけで憂鬱さが増す。
顔を真正面から見つめられ、律は落ち着きなく視線をさ迷わせた。
人の目はちゃんと見て話しましょう、なんて、律にはハードルが高すぎる言葉なのだ。

「……あの、中どうぞ」
「あ、はい、失礼します」

俯きがちに促すと、電器屋ははっとしたように靴を脱ぎ始めた。

リビングに案内すると、電器屋はてきぱきと工具を取り出し修理を始めた。
それにしても暑い。今日の最高気温は確か36度だったか。年中空調の効いた部屋で過ごしている律は、暑さにも寒さにも弱いのだ。

「ああ、修理が終わったら声かけますから、他の部屋へ行っていて構いませんよ」
「い、いや、大丈夫です」

本音を言うならそうしたいところだったが、電器屋は汗を流して働いてくれているわけだし一応ここで見守っていた方がいいだろう。
少しでもましになるようにと、律は羽織っていたシャツを脱いでタンクトップ一枚になった。――と、なんだかやけに視線を感じる。先ほどまで絶えず聞こえていた作業の音がにわかに止まったことに落ち着かず、律はさりげなく電器屋のほうを窺う。

「な、何か……?」
「――いえ、何でもないです」

何事もなかったように作業に戻ってくれて、ほっと息を吐く。やはり、他人と接するのはどうしようもなく苦手だ。
早く終わらせてもらって、ゲームを再開したい。
箱の中のファンタジー世界に思いを馳せながら、律は手の甲で滲む汗を拭った。

「――修理終わりました。確認してもらえますか」
「あ、はい」

しばらくして、電器屋がそう声をかけてきた。
思ったよりは早く終わったようだ。リモコンを受け取ってスイッチを入れてみると、いつものように起動してくれた。冷たい風が体に纏わりついた汗をすうっと冷やす。その心地よさに、律は少しの間目を閉じてうっとりとした。あとは修理代金を払って帰りを見届ければ任務完了だ。

「あの、どうも……っ!?」

振り向いて礼を言おうとした瞬間、突然がっちりと抱きつかれ、律は文字通り硬直してしまった。

「やっ、やめてくださっ…ひっ、ぁっ」

首筋に舌を這わされ、ぞわりと鳥肌が立つ。
一体何がどうなっているのか、にわかには理解できない。ただ汗ばんだ体どうしが密着する感触はものすごく生々しくて、これが現実であることを物語っている。

「はぁっ……悪い人だ、男のくせに男を誘って……っ」
「さそっ……!? っぁ、や、んっ……」

熱い舌が首を舐めながら這い上がっていき、今度は耳を噛まれる。びりっと電気のようなものが体を走って声を上げてしまうと、電器屋は興奮したように息を荒げて体をまさぐってきた。

「やっ、やめっ…はぁっ、ん、…」
「か、感じやすいんですね、美山さん…」

まるでAVによくあるシチュエーションのようだ。
新妻が無防備家に招き入れた電器屋、もしくは水道修理、宅配員、はてはクリーニング屋などなど――に襲われ嫌なのに感じてしまう。陳腐なほどベタでありふれている。
しかし襲われるのはいつだって胸があって色っぽい女性であって、引きこもりニートの男が襲われるなんて見たことも聞いたこともない。
なのに、どうして。

「ほ、ほんとにだめっ…ん、あっ、あんッ」

日に焼けた逞しい腕が体を這い回る。ひょろくて生白い律と比べると同じ男とは思えないほどで、抵抗の意思を奪われてしまう。
どうすれば――と考えていると、大きな手が胸の尖りを掠って勝手に高い声が出てしまった。

「――っ、ここ? ここ感じるんですか?」
「ちがっ、ぁっひゃっ…はあっんっ、あんッ」

否定しても時すでに遅く、電器屋は執拗にそこをぐりぐりと擦ってくる。

「違わないでしょう? もうこんなに勃起させて……いやらしい乳首ですね……」
「ぁんっ……やっ、あっひ…ぁあん、ぁっあッ…」

確かに乳首はビンビンに勃起して、汗で湿ったタンクトップから薄っすらピンク色を透けさせていた。
電器屋は布ごと乳首を摘み、指を擦り合わせるようにしていやらしく刺激してくる。

くりっ、ぐりっぐりっきゅっきゅっ

「あぁん…はぁっ、ちくび、やだぁ……ぁん、ひぁっん……」
「はぁっ、いやらしい。乳首だけでそんな声を出して誘うなんて……もっと、もっといろんなことしてあげますからねっ……」

お互いの息が荒くなって、卑猥な空気が流れる。さっきからずっと、お尻にごりごりと硬くて熱いものが擦り付けられている。
それが何か分かっているのに嫌悪感は沸いてこず、むしろ興奮して甘い息を吐いてしまう自分が信じられない。
律のものも勃起してしまっていて、乳首を刺激されるたび快感で腰がびくっと揺れる。そうするとまるで後ろの怒張を刺激するように擦り合わせてしまい、羞恥と混乱で顔がかあっと赤く染まった。

「っ、物欲しげにお尻振って……やらしいな。大丈夫、ちゃんとあげますから……」
「やっ、やだぁっ……っん、ぁんっ」

ズボンを下ろされ、びくびく震えているペニスを握られる。

ぬちゅっ、ちゅくっちゅくっ、ぬっちゅぬっちゅ

「ぁんっ、やめてっ、ぁッひぁあっ」
「こんなに濡らして……期待してたんですね。部屋に男を招きいれて、いやらしい格好で誘惑して、欲情した男に襲われるのを待ってたんですね?」
「ちっちがっ、ぁっヤッあッひっ」

自分の手で扱くのとは全く違う羞恥と快感。いじられるたびにあがる卑猥な音が恥ずかしくて、でも気持ちがよくて腰が跳ねる。するとまた一層硬くなったものを尻でずりずりすることになって、余計に体が熱くなる。

(すごい、硬くてあついのがごりごりって……俺に欲情して、こんな……。まさかこの人、女にするみたいにこれを俺の中に……)

喘ぎながら、頭がくらくらしてくる。律はそれに手を伸ばした。

「っ……、もうこれがほしいんですか。我慢できなくなった?」
「ん、ちがっ……」

違う。これはどう考えても出させなきゃ治まらない。なら挿れられてしまう前に触って満足させたほうがましだ。それだけだ。
まるで言い訳するように自分に言い聞かせ、律は爆発しそうな心臓の音を聞きながら男の硬いものに触れた。窮屈そうにズボンを押し上げているそれは、触っただけで律のものとは比べ物にならないほどの体積だと分かる。

「……っ」

ベルトに手をかけ脱がそうとするが中々上手くいかない。男は息を荒げながらその様子を見つめ、律の頭を撫でてくる。

「っ、あ、すご……」

パンツを脱がせた瞬間飛び出してきたそれは、予想以上に巨大で恐ろしい見た目をしていた。
他の肌の色と比べて異質な赤黒さ、ずるりと剥けていて大きく張り出したカリ、ビクビク脈打つ血管……。

「君がいやらしいせいでこうなったんだよ……ほら、触って?」

いつの間にか敬語が崩れた電器屋が律の手をとり、凶器へと誘導する。熱い。重ねられた手に導かれるように上下に少し擦ると、ビクビク震えて先端からぬるりとしたものが出てくる。

「っ、いいよ。やっぱりち○ぽが好きなんだね。物欲しそうな顔して。ねえ、舐めてよ。俺も舐めてあげるから」
「そ、そんなっ、うぁっ」

強い力で体を倒され、あっという間にシックスナインと呼ばれる体勢になってしまった。

「ちょっとまっ、あひっ! ひっぁっ、やっぁっあ゛ッ」

電器屋に濡れたペニスを舐められ、急な快感に体勢が崩れると、男の肉棒が唇を掠ってしまった。
おかしなほど嫌悪感がなくて、むしろ……。

「はぁっ、ん、ん……」

仕方ない。イかせるためなんだ。頭でそんなことを思いながら、律は男の勃起に舌を這わせた。

「っ、いいよ、んっ、ちゅぅっ…やっぱりち○ぽ、好きなんだね。はぁっ、もっと舐めて、咥えて…?」
「ふぁっ、ん、んぅ……」

舐めながら促され、言われるがまま先端を口に含む。大きすぎて口の中がいっぱいになる。当然初めての経験で勝手が良く分からなかったが、AVの知識でカリを舐めながら必死に出し入れすると、肉棒が一層大きくなってガマン汁がにじみ出てきた。

「んっんぶっ…、ぅんっ、ん……っんんっ!?」

このままいかせられれば、と思っていた矢先、電器屋が太ももに噛み付くように強く吸い付いて痕を残し、そして次には奥まった蕾に到達していた。

「あぁんっ…や、そこは、ぁっあひっァッ…らめぇっ…」
「はぁっ、何が嫌なんだ? 物欲しそうにひくひくさせて、誘ってるんでしょう」

ちゅっ、ちゅぶっ、れろっれろっ…ぬぷ、ぬちゅぅっ…

自分でも直接触ることなんてそうそうない場所を男が舐め、中に舌をねじこんでさえくる。感じたことのないゾクゾクが体中を駆け巡り、電器屋の勃起をぎゅっと握ってしまう。

(っ、そうだ、イかさなきゃっ……)

未知の感覚に耐えながら、律は必死で男のものを咥え、唇で扱いた。口の粘膜の全部が硬い肉棒に擦られていっぱいになり、苦しいのにそれだけではない被虐的なものがこみ上げてくる。

「はっあっ、そんなにされたら、くっ…」
「んっんぅっ……いいよ、んっ、イッて、俺のフェラで精液だしてっ、んっんっ」
「っ、やらしすぎるっ……っ」
「っ……ん、んんーっ」

電器屋はいきなり体を起こしたかと思うと、律の頭を掴み、容赦なくガンガン腰を振ってきた。
フェラなんて生易しいものじゃない。強制的に、酷く暴力的に口の中全てを淫棒で犯される。

「はぁっ、出すよ、全部飲めよっ……ぁっいくっ、いくいくっ」
「んっんっんんーっ…!」

じゅぼっじゅぼっじゅぶっじゅぶっじゅぶっじゅぶっ!
びゅくっびゅるっびゅるっびゅーっ

「っあーっすげっ……」
「ふぁっ……はぁっはぁっ……」

熱い白濁が、大量に口内に出された。とても飲む気に出せずに吐き出してしまったが、感じ入っている電器屋は咎めることもなく律の頭を撫でてくる。

「すげえよかったよ。最初はぎこちないと思ったのに。……マジで今までも、男を誘惑してたの?」

律は必死に首を振る。この男も変なAVの見すぎなのではないかと言いたいが言えない。

「濃いのたくさん出したから気持ち悪いでしょう。口ゆすいできたら」
「っ、はい」

よかった、どうやらイって満足してくれたらしい。むしろ賢者タイム状態なのではないだろうか。何にせよ最悪な事態は避けられた。
そう、よかったんだ――。
全く熱の冷めていない体をもてあましながら、何とか洗面所に行って念入りに口を濯ぐ。服を着なくては――と思った瞬間、後ろから強く抱きすくめられた。

「なっ、なんでっ、もうイったのにっ……」
「はあ……一度で満足できるわけがないでしょう。自分の精液の味なんて知りたくないからうがいしてもらっただけ」
「何を……っぅんっ、んんっ」

ちゅっ、ちゅっ、……ぬ、ぬるっ、ちゅ、ちゅくっ、れろっ、れろぉっ……

頭を掴まれ、強引に唇を重ねられた。性急に舌が侵入してきてねっとりいやらしく口内を犯される。
――また、硬いものが腰に当たってごりごり擦り付けられている。
何て短い賢者タイムだったのだろう。いや、賢者など初めから存在しなかったのか。

「っ、ふぁ、だめぇ……」
「本当にいやらしい。無理矢理犯される感じが好きなんだ? 逃げようともしなかったくせに」

頬がかっと熱くなる。確かに一度開放されたとき、なりふり構わなければ逃げられていたかもしれない。でも、だけど……。

「、もう我慢できない。いやらしい穴、いっぱい突いてあげる……」
「ぁっまって、ひっ、ああ゛ーっ!」

ぬちゅ……、ず、ずっ、ずぶっ、ずぶっ、ずぷっ……

「ひあっ……あ゛っ、うぁ」
「っすごい、きつ……っ」

舐められてびしょびしょになっていたためか、それほどの痛みはなかった。電器屋の巨大な勃起が中を埋め尽くす。信じられない。強い圧迫感と、それだけじゃない疼きが感覚の全てになる。

「くっ、動くよっ」
「ひっやらっ……ぅっあぁッアッあ゛ッ」

ずぶっずぶっごりっごりっぐりぐりっ
パンッパンッパンッパンッパンッ

電器屋は最初から容赦なく、激しく腰を振りたくってきた。敏感すぎる粘膜が暴力的に抉られ、擦られまくる。すぐに力が抜けてしまうが、強く抱きすくめられて倒れこむこともできない。

「あ゛っいやっあぅっあッアッ…やだっ、んぁっここ、ヤだぁっあんッあぁん」
「はっ、可愛いよ。淫乱で可愛いっ」

洗面所で立ったまま犯される。鏡の中にいるのは誰なのだろう。逞しい男に後ろから貫かれ、見たこともないようなとろけた顔をしている。突かれるたびに高い声を上げて、乳首はギンギンに勃起していて……。

「あ゛っあんっそれっあっぁんっあんっあんッ」
「あっ締まる……っここ本当に好きだな、変態っ」

乳首をぎゅっと摘まれ、その快感にぎゅうぎゅう痙攣する肉を硬い勃起で強引に押し開かれる。

「あひっいっちゃ、ぁんっあ゛ッいくっだめっいくいくっあぁっあぁー!」
「っいいよっイっていいよっ俺もっくっ一回出すからっ」

『一回』ということは次があるのか。そのとき感じたのが絶望か悦楽だったのか、律にも分からなかった。

ずぶっずぶっぬぶっぬぶっパンッパンッパンッパンッパンッ!
びゅくっびゅるっびゅるるっ

「あひっぁっアッもうっやっ、あ゛っい゛いくのっとまらないからぁっあひっあっアッあッ!」
「あーっ、いくよ、淫乱おま○こに、種付け精子注いでやるっ、……くっ」

パンパンパンパンッ! ビュルッドビュッドビュッビューーーッ

「あぁあッ……あーっ、ひっあ゛ッあぁ……」

最奥まで勃起がハメられた瞬間、大きく震えて熱いものがドクドクと注がれる。
頭がおかしくなってしまいそうな快感だった。今度こそずるずるとへたり込むと、電器屋に抱きかかえられる。

「はぁっはぁっ……今度はもっとじっくり、いいところ突いてあげるから」
「そんなっ……はぁっ、もう、むりっ……」

電器屋はおかまいなしでリビングまで戻ると、ソファに律を横たえさせると今度は正常位で挿入してきた。

「あぁんっ……ぁあっ、あひっ、んんっ」
「はぁっ、すげえエロい、アヘ顔可愛い……本当にいやらしい人だっ…」

先ほどとは打って変わって、今度はじれったいほどゆっくり中を擦られる。
ときどき動きを止められもして、また少しぐりぐりされて。それを繰り返されるとどうしようもなく切ない疼きが全身を支配して、アナルがきゅうきゅうと収縮するのだ。

「やっ……ぁっ、もう、ん」
「っやらしっ、自分で腰動かして…っどうしてほしいの?」

電器屋のぎらぎらした目が律を視姦する。理性がどろどろ解けていくのを感じた。

「はぁっ、動いて、突いてぇ…きもちいいとこ、ごりごりして…っ」
「っ、いいよ、いっぱいしてあげる…!」

パンッパンッパンッパンッ!ごりっごりゅっぐりぐりぐりっ

「ひあぁッあひっあ゛ッひっあんっあんっあんっ」
「あーすごいっ、どれだけチ○ポ好きなんだ、この淫乱キツキツおま○こはっ…」

電器屋が言葉で辱めながら、充血した乳首をごりゅっと押しつぶす。それにびくびくと感じて更にきつく締め付ける中に奥まで挿れたまま、腰を回して内壁の全部を強く擦ってくる。

「あぁーっ! いぃっあ゛っいいっ…あんっあんっあんッ!」
「この淫乱っ、ビッチがっ! 出すよ、また一回出すからっ」

電器屋が切羽詰った顔で激しく腰をふりたくる。律のほうはごりごりとカリで前立腺を擦られるたび頭が真っ白になるような快感に支配され、完全にイキっぱなしの状態になっていた。

パンパンパンパンッ!ドビュッドビュッビュルルルルッ!

「はぁっ、最高だよ、ん……」
「ぁひっ、んっ、んん……」

苦しくてたまらないのに、のしかかられ舌を絡めるキスをされて、更に苦しくなる。
というかまた『一回』と言っていたのだが、まだやる気なのだろうか……。
アナルがまたひくりと収縮して、中のものを刺激した。

end

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