誠人、掃除する。 03
あり
「!? 乳首から、母乳っ……!?」
「ハァッハァッ、なんだこいつ、すげえ……」
「はぁぁ……やぁ、み、ないれぇ……」
これ以上はもう駄目だ。本当に狂ってしまう。
しかし壮絶な快感におかされた身体での弱弱しい抵抗は、かえって男達を煽ることにしかならず。
「っ、なに言ってんだよ! まだ男がほしくてたまんねえんだろうがっ! こんなに汁を垂らしやがってやがって!」
「ほ、ほらっ、母乳ぴゅっぴゅするお前のいやらしい乳首、吸ってやるからなっ!」
「たまらないな、いやらしい顔して……」
「あぁんっ! やっぁっ、もうおっぱいはぁっ……ふ、ぅんっ」
達したばかりの肉棒の敏感な先端を執拗に擦られ、ミルクに濡れた乳首をねっとりと舐められた後、ちゅうちゅう吸われ。
抗議する間もなく唇を塞がれ口内まで犯されては、もう身体を淫らににくねらすことしかできない。
「ふぅっ……んっ、んん! んうっ……、んっふぅ……」
肉厚な舌に舌の付け根まで吸われ、歯列の裏の敏感な部分を舐めまわされると、ぞくぞくと背筋が震える。
乳首や肉棒も休む間もない刺激に喜び張り詰めて、取り戻しかけた理性はずぶずぶと心の奥へ沈んでいってしまう。
夢中で舌を絡め返すと、今まで異常に荒々しい口内への愛撫がなされ、誠人は声にならない声で喘いだ。
ようやく唇が離れたのとほぼ同時に、尻穴に熱くて硬いものが押し当てられた。
ねっとりとしたキスでとろけた誠人は、欲情した雄の表情をした前田が目の前にいることをゆっくりと認知する。
「っ……いけない子だ。誰に触られても、そんないやらしい顔をするんだね……? ほら、これが欲しいって言ってごらん、おちんちん欲しいって……」
「ひぁっ! や、あ、ぶちょぉ……んぁっ」
前田はギンギンに勃起して血管の浮き出た肉棒を、見せ付けるように誠人の尻穴にあてがった。
ねちょっ、ぬる、ぬるっ……ヌチュ、ヌチュッ、くぱっ……
唾液と誠人の精液、更に前田の先走りで濡れ濡れになったそこに、硬く熱い肉棒がずりずりと擦られる。
尻穴はそれを待ち望んでいるかのように、ひくひくと収縮して淫らな音をたてた。
「――すげ……」
「簡単に入っちゃいそうじゃないですか……」
「あぁんっ……ふぁっ、見ないれぇっ、んっふ、ぁんっ」
いつしか部下達も愛撫の手を止め、その場にいる全員がそこを注視している。
ギンギンの肉棒が物欲しげな尻穴の入り口を犯している。
欲情を顕にした男達に、そんな恥ずかしい姿を見られている。
――これが、なかに挿ったら。
ゾクゾクゾクッと激しい衝動と快感が誠人の身体を駆け抜けた。
「……ぁっ、ぶちょ、ほしぃ……ん、あぁ……」
「――何がどこにほしい? どんな風にしてほしいんだ? 大人なら、はっきり言ってみなさい」
そう言う前田の声も酷く切羽詰っていて、荒い息が誠人の耳朶をくすぐる。
そんなことにもまた誠人は震え、喘ぎ混じりの淫らな声を絞り出した。
「ひぁっ……ぶ、ぶちょぉの、おっ……おち○ぽぉっ……おれの、ケツマ○コにいれてぇっ奥までいっぱい突いてっ、んっあああああっ!!」
ズッ……グヌ、ヌプ、ズヌヌヌヌ!
言葉に煽られたように、前田のものが一気に最奥まで挿入された。
「っぅあっ……ハァッ、ほら、全部入ったよ、見てごらんっ……」
「やぁっ、はいって、るっ……ぶちょぉのっおっきいおち○ぽがぁ、おれの、ぁっああんっ」
誠人の尻穴は太いものをずっぽりと咥えこんで尚物欲しげで、堪らなくなった前田はゆっくりとピストンを開始する。
「あぁっ、なんてケツマ○コだっ……大人しそうな顔して、こんな身体を隠してたなんてっ、お仕置きだ、ほらっ、ほらっ!」
「ああああぁんっ! ああぁっ、あんっあんっ、ふぁっ、らめえええぇっ」
びっちりと肉棒のかたちが分かるほど締め付けているせいで、軽く揺すられただけで内部のすべてをごりごりと擦られ、狂おしいほどの快感が誠人を襲う。
その締め付けに夢中になって男の動きはどんどん激しくなるものだから、もう堪らない。
ひっあああぁっ、やっ、あっあっぁんっ! ふぁっ、ぁっ……」
「っ、たまらねえ、おい、舐めろっ」
不意にむわっとした雄の臭いを感じたと思ったら、目の前に反り返った肉棒を突きつけられた。
今となってはそれは自分の欲情を煽るものでしかなく、誠人は揺さぶられながらも恍惚とした表情で舌を伸ばす。
「くっ……じゃあ、俺のは……」
他の部下も負けじと誠人の手を取って、自身のギンギンの肉棒に導く。
誠人は嬉々としてそれを握り、大きさ、脈打ちを確かめるようにゆっくりと扱き始めた。
そして残りの一人は。
「っ!? んん〜っ、ふっん、ん、ぅんんっ」
残りの一人は、ミルクと唾液に濡れて勃起した乳首に、肉棒を擦り付けてきた。
ヌチュッ、ヌ、ぬるぬる、ぐりぐりぐりっ!
「んあっ……、ん、んう、んっんんっ!」
硬いが弾力のあるものに、神経が剥き出しになっているかのように敏感な乳首を犯され、しかし十分に声を出すこともできない。
逃げ場のない快感で、誠人は上下の口に咥えこんだ肉棒を激しく締め付けることになった。
「うぁっ……くっ、いくぞっ! 出すぞっ……。ああっ、イク、いくっ!」
口に突っ込んでいた男は堪らなくなり、腰を振りたくって口内を犯しつくして、大量の精液を誠人の顔にかけた。
「あぁっ、俺も、いくっ……うっあ、いくっ!」
続いて手コキさせていた男も、肉棒を誠人の乳首に向けてドピュドピュと吐精した。
「ふぁっ……ぁっ……せいえき、いっぱい……ああんっ!」
顔にかけられた精液を舐めてうっとりしていた誠人を咎めるように、前田の動きが激しくなる。
ズチュ、ヌッヌッヌッヌプププッ、パンッパンッパンッ! ズッチュズッチュ、ズチュウッ!
「はぁっはぁっ、このっ、淫乱! そんなにっ、オチンチンが好きなのかっ、ぁっ、こうかっ、こうかっ!?」
「あああぁーっ! やぁっあ、あんっあんあぁんっ! ッイイッ、いいよぉっはああぁあんっ!」
どんどん質量を増していくものにめちゃくちゃに中を擦られ、最早どこがいいのかすら分からない。
達してなお衰えない部下達の肉棒は依然身体中に擦り付けられていて、尻穴どころか全身が性感帯になってしまったように誠人は狂い喘ぎ続けた。
「っぁ、仁藤君、可愛いよっ……私も、いくよ……! 君の中に、たくさん、く、種付けしてあげるっ……」
「ひぁんっ! あぁっ、くださいぃっ、ぶちょぉのせいえき、おれのっけつま○こにぃっああぁっおぇもいくっ、せいえきでちゃうぅっ! んんっ、あんっあんっぁあんっあああああぁっ!!」
「ああっ、イくっ……仁藤君っ、仁藤君っ……!」
普段の前田からは想像もできない荒々しい突き上げに、誠人は全身を痙攣させながら精液を撒き散らした。
激しく収縮する尻穴に、前田も獣のような唸りを上げて中に吐精する。
ドクンッドクンッと、硬いものが爆ぜて熱い汁を出す感覚を、誠人の尻穴は生々しく感じ取った。
「っはあっはぁっ……ぁ、あぁ……」
異常なほど長引いて身を苛む快感に息を吐きながら、誠人は目を閉じる。
気持ちいい。気持ちいい。このままずっと、この快楽に溺れていたい。
――いや、違う。そうじゃない。
身体中に、ぬめる精液が纏わりついている。
――これはすべて、フェロモンのせいなのだ。
精液を十分に吐き出し、吐き出されたためなのだろう。段々と頭のもやが晴れていく。
――とにかく、加西のときと同じように、相手が完全に正気に戻る前にさっさと逃げなくては。
そう思って、身体をよじった瞬間。
「っひぁっ!? んっ、や、ああぁんっ!」
誠人の尻穴に、再び肉棒が挿入された。
「あっくぅ……すげ、んなに、締め付けんなっ……」
「ほらっ、休んでるんじゃねえよっ」
「はぁっ、はぁっ……」
「やらぁあっ、もっ、らめぇっあん、あんっぁあああぁんっ」
先ほどフェラさせていた部下の肉棒が、今度は尻穴を犯していた。
他の部下達も全く正気に戻る様子はなく、誠人の敏感な身体をまさぐり、ミルクを吸い、ギンギンの肉棒を押し付けてくる。
「なにが嫌、だっ! この、ド淫乱がっ!」
「男なんて知らない顔してっ、いやらしく部長のをくわえこんで、誘ってきやがったのはお前だろうがっ」
「はぁっ、また、ミルクが出てるっ……今っ吸ってあげるから……れろっ、ちゅっ、ぢゅううぅっ」
「ちがぁっ……やあああぁっ! やぁっらめ、ちくびぃっ、あぁんっ、ふぁああっ」
それはすべてフェロモンのせいだ……などと説明する余裕はどこにもなく、またできたとしても誰も聞く耳ももたないだろう。
しかし中途半端に理性を残したまま犯されると、激しい羞恥といたたまれなさで、顔がどうしようもなく火照ってしまう。
最早プライドなんて持ち合わせようがなかった。一回掘られた時点である程度開き直っている。
それでもこんな、こんなことをされ続けたら本当におかしくなってしまう。
誠人は快感に喘ぎながらも、すがるような想いで前田の姿を探した。
目が合うと、前田は優しく、しかし淫靡に微笑んで。
「ああ……本当にいけない子だ。まだ足りないの? そんな顔をして……」
「えぇっ……ぁんっ、んっ、ふぅっんんんっ」
嬉々として、誠人の唇を塞ぎ、口内を蹂躙し始めた。
(いやいやいや、ちょっと待て……ふぁあ、ぁん、き、きもちいぃっ……)
「ぅぁあっ、くそっ、イクぞっ、お前の中に出すからなっ、うあっ、いくっ……!」
キスにとろけて締め付ける誠人の中に喘ぎながら、部下の男は激しく腰を振りたくって中出しした。
「よ、よし、次は俺だっ」
「はぁっ、早くしてくださいよ、もう待てません」
「急かすな、口にでも突っ込んどけよ」
(いやいやいやいや、待て、何の相談だ、もう無理だって……あぁん……)
誠人の意志とは裏腹に、狂ったような行為はその後数時間続いた。
「――――待っててね、今、服を持ってくるから」
どれくらい時間が経ったのか。
狂乱が過ぎて静まり返った会議室。いつの間にか部下達はいなくなり、誠人は前田のなすがまま身体を拭われ、服を着せられようとしていた。
情けないことに、逃げる気力すらない。
あの後、誠人は理性と淫らな欲の狭間の中好き放題に犯され、心身共に疲弊しきっていた。
フェロモンは効きすぎるほどに効いた。というかどんどん効力が上がってきている気がする。
挙句の果てに、普通の男ならありえない母乳の分泌。
――帰ったら、なんとしても佐原を問い詰めなければ。
うつろな頭で、そう考える。
――それにしても、前田ももうとっくに正気を取り戻しているのではないだろうか。
あんなことをされたとはいえ、それは全てフェロモンのせい。のはずだ。
正気に戻ったとき、誠人を蔑むような人ではないと思う。
しかしその場合、彼は自分を激しく責めるのではないか。
どう転んでも双方にとっていいことなどないのだから、さっさと立ち去るに限る――のだけど、何せ服がなければ帰れない。
それに身体も酷くだるくて、頭の方も今にも意識を手放しそうなほどぼうっとしていてままならない。
そんな風に考えているうち、ドアの開く音がした。
(ああ、部長、戻ってきちゃった……)
おぼろげにそう思う。
しかし、発せられた声は、誠人が思い描いていたものとは違っていた。
「…………お前…………」
決まって誠人を蔑んでいた声が、そのときは困惑に震えているように聞こえた。
しかしそれをはっきりと確認する前に、誠人は意識を手放した。
end
prev text