実録!恐怖の搾乳人間 02


あり


尾野陽平はしがないフリーのライターだ。
今日は心霊スポットとして名高い廃病院にやってきた。辺りは寂れていて人家もなくとても暗い。

「来てしまいました、ここが○×廃病院です」

この様子はネットで生配信中だ。しかし視聴者は悲しいほど少ない。放送開始したばかりとはいえ今のところ一人だけ。今時小学生でももっと客を集められるというのに。
それでもいい画を録れれば後から話題になることもある。
陽平は気合を入れて懐中電灯つきのヘルメットを被り、片手にスマホを持って病院に足を踏み入れた。
廃業したのはそれほど昔のことではないので、壁も床も思ったほど汚れてはいない。しかし色あせたベッドや洋服、何が入っているか分からないゴミ袋などが打ち捨てられたままになっていて不気味だ。


「あの辺、割れたガラスが散乱しています。うう、寒気がしてきました……」

正直すでに帰りたくなっていたがそうもいかない。
適当な病室に入ろうとしたそのとき、後ろから何かが陽平に触れてきた。

「ひっ……!?」

恐怖で血の気が引いた。白い手が体を這い回っている。

「たっ、助け……」

まさか本当に……出るなんて思っていなかった。怖すぎる。死んでしまう。
パニックになりかけたとき、スマホの中の視聴者のコメントが目に入ってきた。

『幽霊はエロが嫌いなんだよ、オナニーとかするべき』

そんな馬鹿な。しかし腰が抜けていてとても逃げられそうがない陽平は、藁にもすがる思いでペニスを取り出し扱き始めた。

「はぁ、はぁ……うぅ…っ」

とは言えこんな状況じゃ勃起するどころじゃない。すると再びコメントが来た。

『幽霊はエロい言葉が嫌いなんだよ。淫語を連発するべき』

最早正常な判断ができない陽平は言われたとおりにする。

「はぁっ……ち○ぽ、ち○ぽシコシコしてるっ…おれのオナニー見て、ぁあ…」

必死に淫語を吐きながら皮を使ってこすり続けると少し勃起してきた。

「んんっ…ち○ぽ、シコるの気持ちいいっ…カリがっ…先っぽ敏感すぎて腰ビクビクする…っはぁ、はぁ」

すると白い手は突如陽平からスマホとヘルメットを取り上げ、離れたところに立てかけてしまった。

「あっ……!?」

そして消えるどころか、後ろから陽平の乳首を弄りだした。

「あんっ…やっ、あッあッ」

くに、くり、くりくり、こすっこすっこすっ

「あうっ、あッ、なんでっ…あんっ、はぁっ、ん…っ」

乳首を指で挟み、左右に何度も捻られる。ジンジンしびれるような快感に、握っているペニスがドクッと熱くなった。

「ひぁっ、ちくびぃっ…あッあッあッ…あんっ」

くにっくにっくにっ、ぐりゅ、ぐりゅ、ぐりぐりぐりっ

勃起した乳首を、乳輪にめり込むくらい親指で押し潰される。そのままこね回され、性器を扱かれるみたいに気持ちよくて、腰がびくりと跳ねた。
自分で扱いても中々勃起しなかったペニスはもう反り返って濡れている。乳首を弄られるたびに先端の穴がピクピクして汁が出て来るのが分かった。

「んっひっあ…いやだっ…あッ、やだっあッあんっ…」

それからしばらくの間、陽平はなすすべもなく乳首をいじられ続けた。指で弾かれ、挟まれ、捻られ、押し潰され……好き勝手に刺激され続けるとどんどん敏感になり、卑猥に腫れて色が濃くなっていく。

(あぁあ……気持ちいいっ、乳首変だ……どうしよう、取り殺されるかもしれないのに……っ)

変だ。おかしい。どうしてこんなに乳首が気持ちいいのだろう。はあはあと息が上がって頭がぼうっとしてくる。

(乳首おかしくなる……そうだ、気持ちいいって言わなきゃ、幽霊は淫語が嫌いなんだから、だから)

「あぁっ…ちくび、ちくび気持ちいいっ…あひっ、引っ張らないでぇっ、じんじんして、ち○ぽから汁止まらない…、あッあぁんっ」

くりっくりくりくりっ、ぐりゅっぐりゅっぎゅうううっ

追い払うためだと自分に言い訳しながら、いやらしいことを言うと余計体が昂ぶって熱くなる。

「あッあッ、乳首がっ…そんなに弄られたら性器になっちゃうっ…! 男なのに乳首おっぱいになっちゃうっ…あひっあッんんっ」

人差し指と親指でぐにぐにと捻られ、まるで搾乳するみたいに刺激され続ける。
ペニスも先程までとは比べ物にならないほど敏感になっていて、少し握るとじんとした快感が下半身に広がる。

「ひあぁっ…、ん、ふぁっあッああーっ…」

精子がドクドクと駆け上がってくる。このままイったらさぞ気持ちいいだろう。欲望に従ってペニスを扱こうとしたが、白い手がそれを阻み後ろで拘束してしまった。

「やっ……あッ、あぁ…」

自由が効かなくなり、もはや恐ろしい手で好き放題蹂躙されるのを見ていることしかできない。
恐怖がぶり返してきて、この後どうされるのかという不安でゾクゾクする。

こすっこすっ、くり、くりくりくりくり、ぐりっぐりっ

「あッあッあぅっひッ、ああ〜っ」

それからまた、ひたすら乳首を弄られる。ペニスはずっとイく直前のような状態でビクビク震え、頭がおかしくなりそうだった。


ぐり、ぐり、ぎゅっぎゅっ、ぎゅっぎゅうぅっ

「あぁっ! あひっ、あ゛っそれっ、おかしくなるっ…あ゛ッいやっ、やめっ、あッあんっ」

勃起しきった乳首の側面を親指と人差し指で摘まれ、ぎゅうぎゅう何度も搾られると、今までにない強烈な感覚が乳首から全身に走り抜けた。
――何か、何かが出てしまう。ペニスからだけでなく、乳首から何かが。
もちろんそんな経験は一度もないのに、本能的に強く感じた。乳首が射精寸前のペニスのようにビンビンに張り詰めて、出したくてたまらないと訴えている。

ぐりっぐりっぐりっ、ぎゅっぎゅむっぎゅむっぎゅむっ

「あ゛ひっい゛らめぇっ、あッああッうあッ」

出すのを促すように、手がいっそう激しく乳首を揉みしだく。
そのときふと、斜め前に立てかけられているスマホが目に入った。すっかり忘れていたが生配信をしていたのだ。
――そういえば配信を止めただろうか。そんな記憶はない。背面がこちらを向いていて画面は見えない。
カメラのレンズと目が合った。

「〜っ! やっ、見ないでっ…、ああぁっ、見るなっ、出る、ちくびからっ、何か出ちゃうからぁっ、あ゛っああアー!」

ぐにゅ、ぐにゅ、ぎゅっぎゅっ、ぎゅむっぎゅむっぎゅむっぎゅむっ

一気に羞恥がこみ上げてきたが、顔や体を隠そうにも拘束されていて何もできなかった。スマホのカメラに全てを撮られたまま乳首だけを執拗に責められ続け、我慢していたものが一気に爆発した。

「あ゛ッお゛ああッ、出るっ…あひっ、だめっ、いやだっ出ちゃう…いくっ、いっぱい出ぅっあ゛あああ〜〜っ!」

ぐりぐりぐりぐりぐりっ!ぎゅっぎゅっぎゅううっ
びゅっ、びゅくっびゅくっ、びゅーーーっ
びゅくっどびゅっ、びゅるるっ、びくんっびくんっ

凄まじい絶頂感と共に、指で摘まれた乳首から白い液体が飛び散った。
ペニスからも大量に射精したことにもしばらく気づかないほど、乳首から白濁を出す快感は強烈で気が狂いそうなほどだった。

「あ゛はぁっ……ちくびミルク…っ、おかしくなるぅ…はぁっあぁあ…」

酩酊したときのように頭がぼうっとして、ろれつが回らなくなる。ミルクからほのかに甘い匂いがしていた。

「――っ」
「あぁ…っ!? なにっ、アッぁあああんっ!」

手がようやく搾乳をやめたかと思うと、陽平はその場に押し倒され、乳首を噛み付くように吸われた。

れろっれろっ、ちゅっちゅくっちゅくっ、ちゅううっ
びゅっ、びゅくっ、びゅくっ、びくっびくっ

ねっとりと舌で舐められ、柔らかい粘膜に包まれながら吸われると、指でされるのとは違ういやらしい感覚に腰が大きく跳ねる。
陽平は熱に浮かされながら相手を見る。
暗くても分かる明るい金髪。その体は陽平よりがっしりしていて、フィクションの中の幽霊のように透けてはおらず、ゾンビのように腐ってもいない。
そして熱い。密着すると相手の鼓動が伝わってくる。
さすがに幽霊なんかじゃなく人間であることに気づいた。一瞬そのことに安堵したが、受け入れがたい状況なのは変わらなかった。

「――ねえ、お兄さん何なんですか。何で乳首からミルクなんて出るの」
「はぁっ、はぁっ…あ、あ……」

男が初めて声を発し、こちらを見た。
若い。陽平より明らかに年下だ。
顔立ちは整っているが、こんな状況で笑っているのが異様だ。派手な金髪と相まってたちの悪い不良に見えた。
廃墟は不良の溜まり場にされやすいとはよく聞く話だ。だがこんな不気味な廃病院には不良も近づかないだろうと思っていた。後悔してももう遅い。

「ねえ聞いてます? いつもこうやってびゅーびゅーミルク出してるんですか」
「あ゛ぁっ! あひっ、イッ、あっあんっぅああっ」

ぐにっ、ぐりぐりぐりっ れろ、れろ、ちゅっ、ちゅくっ、くりくりくりくり
びゅっ、びゅっ、びゅくっ、びゅくっ

男が乳首責めしながら慇懃無礼な口調で訊いてくる。片方を指で弄り、片方は舌で小刻みに舐る。
すると乳首の先端からまたミルクが出てきて、陽平の頭はその強烈な感覚でいっぱいになってしまう。

「いやだっ…あぁッ、もう乳首やっ…絞らないでっヒッああぁッ」
「んっ……こんなやらしい乳首して何言ってるんですか? 赤く充血してぷっくり腫れ上がって、もっと搾乳してほしいって訴えてますよ」
「ぁああっ……そんなこと…っやだっやだっ乳首変になるっ! あッあんッひああぁんっ」

くに、ぐりぐりぐりっ
ちゅっ、ちゅく、ちゅく、ぢゅううっ
びゅっびゅくっ、びゅっびゅーーっ

言葉では必死に否定しても、乳首を刺激されると強すぎる快感と同時にミルクが飛び出してくる。舐めながら吸われて、男の口の中にミルクが発射され飲まれるのが死ぬほど恥ずかしい。
男はミルクを噴き出す異常な乳首を嘲りながら、ギラギラと欲情した目で陽平を見ていた。


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